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資産運用成功への第一歩!長期分散投資の重要性を解説

この記事で解決できるお悩み
  • 資産運用における長期分散投資の重要性を理解したい
  • 長期分散投資を実践するのにおすすめの運用法が知りたい
  • 長期分散投資を成功させるポイントが知りたい

資産運用の基本である「長期分散投資」。

リスクを低減するためには欠かせない原則であるが、具体的にはどのような運用方法なのだろうか。

本記事では、長期分散投資のメリットやコツ、おすすめの金融商品について解説していく。

また、長期分散投資に限らず、資産運用を行う上での注意点やコツを知りたい方はこちらを参考にしてほしい。

目次

なぜ資産運用は長期分散投資が大切なのか?

長期分散投資は、金融庁も投資の基本として掲げている原則だ。

では、なぜ長期分散投資がリスク低減につながるのだろうか。長期投資と分散投資それぞれに分けて考えてみよう。

長期投資は世界経済が成長する恩恵を受けられる

長期投資は、「これからも世界経済の成長が継続する」という前提に立っている。

今後も世界経済が成長を続けていくとすると、運用期間が長くなるほどその恩恵を受けることができる。

また、長期投資は短期投資に比べて利益を得やすい特徴もある。

短期投資は限られた相場動向の中で売買のタイミングを探るため、市場環境によっては損失を被ってしまうことがある。

しかし、長期投資では、幾度にも渡る相場の上げ下げの中で売買のタイミングをはかればよいため、短期投資に比べて難易度が低いといえる。

分散投資はリスク低減の効果がある

一方、分散投資は資産運用のリスクを低減する効果がある。

資産運用にはさまざまな金融商品があり、どのような先に投資するかで値動きも大きく異なる。

もし1つの投資先に集中投資すると、その銘柄が下落したときに保有資産が大きく毀損してしまう可能性がある。

しかし、値動きが異なる複数の投資先に分散投資していれば、1つの銘柄で損失が出た場合も他の銘柄の利益でカバーすることができる。

どれだけ魅力的な投資先があっても、保有資産は分散することが重要だ。

資産運用で分散すべきポイントとは?

分散投資といっても、ただ複数の銘柄に分けて投資すればいいわけではない。

資産を分散する際は、下記の3つを意識することが重要だ。

  • 地域の分散
  • 資産の分散
  • 時間の分散

それぞれくわしく解説していこう。

地域の分散

資産運用では、日本国内だけでなく米国や欧州、中国、インドなど世界各国に投資することができる。

よりリスクを低減するためには、投資先の地域を分散することが大切だ。

たとえば、どこか1ヶ国だけに投資した場合、その国の経済が下降局面に入ると、保有資産も損失を被ってしまう。

しかし、複数の国に分散投資していれば、リスクを分散する効果がある。

また、投資地域を分散することは通貨を分散できるメリットもある。

直近の急激な円安進行により、「日本円だけで資産を持つのはリスクが高い」と感じた人もいるのではないだろうか。

たとえば、米国株に投資すれば間接的に米ドル建ての資産を保有することとなり、保有通貨を分散できる効果がある。

資産の分散

資産運用には株式や債券、コモディティなどさまざまな投資先がある。

ポートフォリオを組む際は、各資産クラスを分散することが大切だ。

たとえば、株式と債券は異なる値動きをするといわれており、分散投資の効果が高い。

一般的には、株式の下落局面は債券の上昇局面にあたるため、お互いに損益をカバーし合える効果がある。

また、ポートフォリオを組む際は、自分の投資意向に合わせて資産のバランスを考える必要がある。

「リスクを取りながら利益を追求したい」という人は株式の配分を多めに、「安定的に運用したい」という人は債券の配分を多めにするなど、自分にとって最適の資産配分を考えてみよう。

時間の分散

最後に時間の分散についてだ。

金融市場は常に上下を繰り返しており、ベストな投資タイミングを掴むのはプロの投資家でも難しい。

「今が買い時だ!」と思って買い付けても、「後から振り返れば高値掴みだった」ということも少なくない。

そうした高値掴みをしてしまうリスクを低減するには、買付のタイミングを分散することがポイントだ。

一気に多額の資金をつぎ込むのではなく、価格動向を見ながら少しずつ投資していくため、購入単価を平均化できるメリットがある。

また、時間の分散を活用した買付方法として積立投資が挙げられる。

積立投資は、毎月や毎週など決まった間隔で定額を買い付けていくため、自動的に時間の分散を行うことができる。

「買い時が分からない」、「自分で投資判断を下す自信がない」という場合は、積立投資による買付を検討するとよいだろう。

資産運用における長期分散投資のメリット・デメリット

長期投資と分散投資には、それぞれメリット・デメリットがある。

資産運用を始める際は、メリットだけでなくデメリットもしっかりと理解しておこう。

長期投資のメリット・デメリット

メリットデメリット
小さな価格変動が気にならない短期でまとまった利益を得ることはできない

長期投資は10年以上の期間をかけて資産運用に取り組むため、目先の小さな価格変動が気にならないメリットがある。

短期売買の場合は、少しの価格変動が損益に大きな影響を与えることから、常にマーケットを注視する必要がある。

一方、長期投資は長い目線で資産を育てていく手法であるので、目先の値動きを気にしすぎる必要はない。

「資産運用にかける時間がない」という人にも嬉しいメリットだ。

しかし、長期投資は長い時間をかけて利益を得るため、短期売買ですぐに資産を増やすことはできない。

そのため、「投資をしている実感があまりない」と感じる人もいるかもしれない。

分散投資のメリット・デメリット

メリットデメリット
リスクを低減できる複数の投資先を選定しなければならない

分散投資は前述の通り、リスクを低減できる効果がある。

値動きの異なる銘柄に分散投資することで、お互いの損益をカバーし合うポートフォリオを組むことが可能だ。

ただし、その分銘柄選定に手間がかかることを考慮する必要がある。

ポートフォリオの資産配分を決定したうえで、投資意向に合う銘柄を選ぶ必要があるので、

「組み合わせ方が分からない」

「どの投資先が合っているのか分からない」

と悩むこともあるかもしれない。

資産運用で長期分散投資を成功させるポイント

長期分散投資を成功させるには、次の3つのポイントを重視したい。

  • 目先の値動きに一喜一憂しない
  • ポートフォリオを適切に管理する
  • 定期的に投資意向を振り返る

それぞれくわしく解説していこう。

目先の値動きに一喜一憂しない

金融商品の価格は日々変動するため、投資後はその動向を確認する必要がある。

しかし、長期投資を前提に取り組む場合は、目先の値動きに一喜一憂しないことが大切だ。

特に、資産運用を始めたばかりの頃は、少しの値動きに不安になることがあるかもしれない。

「このまま下がり続けたらどうしよう」と動揺してしまうときもあるだろう。

長期投資に上手に取り組むためには、目先の価格変動を気にしすぎることは禁物だ。

マーケットは基本的に上下を繰り返していくものであるため、長い目で資産の成長を見守ることを心がけよう。

ポートフォリオを適切に管理する

長期投資といっても、保有資産を完全に放置しておいてよいわけではない。

適切に資産運用に取り組むためには、ポートフォリオを定期的に管理することが重要だ。

ポートフォリオの資産配分は、金融市場の変動とともに変化してしまうことがある。

たとえば、株式と債券の割合を6:4にしているとしよう。

もし株式市場が上昇局面に入ると、保有資産価値も上昇するため、株式と債券のバランスが7:3や8:2など変化することとなる。

その際は、株式の一部を売却して債券を購入することで、ポートフォリオのバランスを調整しなければならない。

これを「リバランス」といい、分散投資では欠かせないステップだ。

「月に1度はポートフォリオをチェックする」など、マイルールを作って保有資産を管理するようにしよう。

定期的に投資意向を振り返る

資産運用に関する意向は、年齢やライフステージと共に変化していくことが一般的だ。

保有資産や投資金額、投資手法もそれに応じて変化させていく必要がある。

たとえば、これまで積極的にリスクを取りながら運用してきた人でも、セカンドライフが近づくタイミングでは徐々に債券の割合を高めていきたい。

投資意向についてはポートフォリオほど頻繁にチェックする必要はないが、ライフステージが変化した際や、大きなライフイベントが発生した際は、あわせて投資意向も振り返るようにしよう。

資産運用で長期分散投資を実践しやすい金融商品

長期分散投資しやすい金融商品として、下記の3つが挙げられる。

長期分散投資しやすい金融商品
  • 投資信託
  • ETF
  • ロボアドバイザー

それぞれ特徴をくわしく紹介していこう。

投資信託

投資信託とは、投資家から集めた資金をもとにプロに運用を任せる金融商品だ。

「ファンドマネージャー」と呼ばれる専門家によって組入銘柄を選定してもらえるので、1つのファンドを通じて分散投資ができるメリットがある。

また、投資信託は最低購入金額が低いことも特徴だ。

証券会社によってはワンコインから購入できるところもあり、無理のない金額で資産運用に取り組むことができる。

「少額投資から始めたい」、「銘柄選定を行う自信がない」という人は、投資信託の購入を検討してみよう。

ETF

ETFとは「上場投資信託」と呼ばれる金融商品で、証券取引所に上場している投資信託のことである。

一般の投資信託は「1日1価格」となっており、売買のときは価格が分からない「ブラインド方式」が採用されている。

しかし、ETFは株式と同様に証券取引所で取引ができるので、リアルタイムの値動きを見ながら売買できるメリットがある。

「価格動向を見ながら売買したい」という場合は、ETFへの投資を検討してみよう。

ロボアドバイザー

ロボアドバイザーとは、AIを活用して銘柄選定を行ってくれるサービスだ。

ロボアドバイザーには、主に「アドバイス型」と「一任型」の2種類がある。

アドバイス型は、利用者の投資意向に合った銘柄をおすすめしてくれるもので、最終的には自分で投資先を選定する必要がある。

一方、一任型は銘柄選定から売買まで任せられるタイプで、運用の手間がかからないことが特徴だ。

「資産運用にAIを活用したい」、「運用を任せきりにしたい」という人は、ロボアドバイザーの利用を検討してみよう。

長期分散投資の実践は誰に相談するべきか?

長期分散投資の実践には、適切なポートフォリオを組むことが欠かせない。

しかし、初めて資産運用を行う人は、

「どのような資産配分がいいのか分からない」

「投資先の選び方が分からない」

という人も多いだろう。

そこでおすすめなのが、金融のプロであるIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に相談することだ。

ここからは、IFAに相談するメリットと相談先の探し方を紹介していこう。

IFAへ相談するメリット

IFAは、「独立系ファイナンシャルアドバイザー」と呼ばれる金融アドバイザーだ。

特定の金融機関に所属していないことが特徴で、近年新たな資産運用の相談先として注目を集めている。

IFAは金融機関の職員ではないため、会社の営業方針や営業ノルマにとらわれないアドバイスをもらえるメリットがある。

顧客の投資意向をしっかりとヒアリングしたうえで、必要な商品を提案してくれるので、投資経験が浅い人でも安心だ。

また、IFAは生涯担当制がとられていることも特徴である。

会社都合による転勤がないため、相談者から申し出がない限り同じ担当者に相談し続けることができる。

これから長期投資に取り組むうえで、同じ担当者に相談できるのは嬉しいポイントだ。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用が便利

IFAには、それぞれ得意とする相談分野やメインとなる顧客層がある。

自分のニーズに合った相談先を探すためには、IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用することがおすすめだ。

「資産運用ナビ」では、投資意向や投資経験、資産の状況など簡単な質問に答えるだけで、相性の良いIFAをマッチングしてくれる。

自分で相談先を探す手間がかからず、すぐに相談をスタートできる魅力がある。

検索サービスは無料で利用できるので、ぜひ気軽に活用してみよう。

資産運用は長期分散でリターンを確実に

長期分散投資は、よりリスクを低減しながら利益を得るために欠かせない取り組みだ。

まずは、自分の投資意向に合ったポートフォリオを組むことから始めよう。

また、長期分散投資の実践は、金融のプロであるIFAへ相談することもおすすめだ。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用して、相性の良い相談先を探してみよう。

長期分散投資に関するQ&A

長期分散投資が大切といわれる理由は何ですか?

分散投資は、資産を分散することでリスクを低減する効果がある。

また、今後も世界経済が成長を続けるなかで長期的に運用に取り組むことは、より利益を拡大できるメリットがある。

長期投資とは具体的にどれくらいの期間ですか?

長期投資には、「◯年以上」という明確な定義はない。

しかし、一般的には10年以上が長期投資の目安とされている。

長期分散投資を実践できる金融商品を教えてください。

長期分散投資を実践できる金融商品として、投資信託やETF、ロボアドバイザーなどが挙げられる。

自分の投資意向や投資金額に応じて、投資先を選定してみよう。

長期分散投資を成功させるコツは何ですか?

長期分散を成功させるためには、目先の値動きにとらわれず、コツコツと投資を続けることが大切だ。

また、定期的にポートフォリオや投資意向をチェックして、変化が生じている際はリバランスなどで手入れを行うようにしたい。

地域分散を最適に行うためにはどの国々に投資するべきですか?

分散投資の戦略として地域を分させるのは有効だ。「どの国に投資すればいいの?」と疑問に思う人に知ってほしいのは、先進国と新興国の特徴だ。

代表的な先進国は米国、日本、ドイツ、英国、フランス、イタリア、カナダである。

経済が発展、安定している国を指している。

新興国とは現在経済成長をしている国のことで、中国、韓国、ブラジル、インドなどがその代表だ。

それぞれの特徴を下記で確認してほしい。

先進国新興国
先進国は信頼性が高く、経済状況が安定しているため値動きも安定している
大きなリターンは狙いにくいがリスクを抑えて運用ができる
高い成長率が期待できるため、大きなリターンが狙いやすい
しかし値動きが激しいため大きな損失を被る可能性もある

どの国にどれだけ資産配分をするかは、リスク許容度や求める運用スタイルによって異なる。

どちらの特徴を理解したうえで選定しよう。

分散投資の効果を最大化するためにはどれくらいの数の銘柄に投資するのが理想ですか?

投資金額やリスク許容度によって異なるため一概には言えないが、20銘柄以上がリスク回避と収益を最大化できるとされている。

しかしなかには運用コストがかかるものもあるため、慎重に選定することが重要だ。

長期分散投資で実践するべきインフレ対策の具体例を教えてください。

円安が続く昨今、インフレ対策に興味をもつ人も多いだろう。

インフレ対策としておすすめなのは株式、不動産投資などだ。

しかし一般的に株式や不動産投資はハイリスクに分類されるため、ローリスクな債券も交えて投資するといいだろう。

長期分散投資のデメリットにはどう対処すれば良いですか?

長期分散投資には下記のようなデメリットが挙げられる。

  • 下落するリスク
  • 為替レートの影響を受けやすい
  • 累計リスクは高くなる

長期間にわたって保有するため、このようなリスクを受けやすいのがデメリットである。

購入した価格よりも下がれば、当然損失を被ることになる。

そのため市場動向をチェックし、今後の予測をたてて保有し続けるか、売却するかの判断を正しく行う必要がある。

また、外貨を利用している場合は為替レートの影響を受けやすいというデメリットも存在する。

対処法としては市場動向のチェックをこまめに行い、資産配分を変えるなどの工夫が必要だ。

また、長期分散投資はリスク軽減に効果的と言えるが、すべてのリスクが軽減されるわけではなく、累計リスクは高くなるのが特徴だ。

リスクとリターンのバランスを見て資産配分の見直しをして対処しよう。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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