- 今村証券のサービスにどのような特徴があるのか知りたい
- 今村証券の評判が知りたい
- 運用相談をどこにするべきかわからない
今村証券は石川県に本店があり、北陸3県で11店舗を構える老舗の中堅証券会社である。
創業は大正11年で100年を超える歴史があり、地域に根付いた営業活動に力を入れているのが大きな特徴だ。
本記事では、今村証券の会社概要やサービス内容と特徴、さまざまな評判や口コミをまとめた。
今村証券を利用するメリット・デメリットや利用が向いている人、資産運用のおすすめの相談先についても紹介している。
これから資産運用を始めようとしている人はもちろん、証券会社を比較したうえで、どの会社で証券口座を開設するか考えたい人はぜひ参考にしていただきたい。
また、今村証券のような対面証券の評判とその特徴についてはこちらにまとめてあるのでぜひ見てほしい。
今村証券のサービス内容
今村証券は石川県に本社があり、東京を中心とした首都圏に営業拠点が集中しているわけではない。
この点において、そもそも他の証券会社とは大きな違いが見られる。
創業から100年を超える歴史がある今村証券は、どのような戦略で顧客基盤を獲得し、規模を拡大してきたのか気になる人も多いだろう。
ここでは、今村証券の会社概要やサービス内容と特徴をまとめた。
証券会社の特徴を比較し、どの会社で口座開設するか考えたい人は、以下の内容もぜひ参考にしてほしい。
今村証券の会社概要
今村証券の会社概要は下表のとおりである。
会社名 | 今村証券株式会社 |
---|---|
本社 | 石川県金沢市十間町25番地 |
創立 | 1921年3月19日(大正10年) |
代表取締役 | 今村直喜 |
従業員数 | 203人(2024年3月末時点) |
営業拠点数 | 11ヶ所(2024年3月末時点) |
資本金 | 9億5,700万円(2024年3月末時点) |
純資産 | 119億3,700万円 (2024年3月末時点) |
自己資本比率 | 59.3%(2023年3月末時点) |
今村証券は大正10年に今村直治商店として創業し、当時は主に米穀取引業を営んでいた。
今村証券を設立したのは1944年のことで、インターネット取引や年金保険など、商品の多角化を始めたのは1999年とされている。
本店は金沢市に構え、石川県に本店を含む5店舗、福井県と富山県にそれぞれ3店舗の合計11店舗を展開している。
2024年3月期の決算説明資料によると、2023年3月期の営業収益は38億3,100万円、2024年3月期は48億1,600万円だった。
経常利益は2023年が9億1,100万円、2024年が15億300万円で、直近の業績は回復していることがわかる。
有価証券報告書によると、2021年3月期の営業収益は49億7,300万円、経常利益は18億9,800万円であることから、2021年の業績まで戻りつつある状況と言えそうだ。
預かり資産の推移を見ると、2024年3月期は3,380億円で、過去最高を記録した。
2020年3月期は1,851億円であったことから、直近5年で2倍近くまで預かり資産を増やしていることが分かる。
今村証券が提供するサービス
今村証券では、国内外の株式や債券、投資信託、先物・オプション等の金融商品を扱っている。
また、NISAや外貨建て終身保険や医療保険、金地金取引にも対応しており、資産運用をするにあたって想定される資産クラスを網羅的に取り揃えている。
今村証券では、非上場株式の取引・換金ニーズに応えることを目的として、株主コミュニティを形成している点は、他の証券会社にはない独自の取り組みだ。
非上場株式の取り次ぎが活発に行われる歴史がある北陸地方の風習から、2015年に創設されたものである。
北陸3県の非上場企業を選定し、銘柄ごとに株主コミュニティを組成し、コミュニティに参加する投資者だけに勧誘が行われる仕組みだ。
ほかにも、インターネット専用の全自動資産運用サービスである「かんたん!今村ゴールナビ」や、相談者の要望を確認しながら個別に投資プランを検討し、プランに沿って相談者に代わって資産運用を行う投資一任運用サービスの「未来設計」も提供している。
今村証券の特徴
今村証券の特徴としては、石川県を中心とした北陸3県に根付き、顧客一人ひとりに寄り添った手厚いサポートに力を入れている点が挙げられる。
- 株主コミュニティ
- かんたん!今村ゴールナビ
- 未来設計
上記のサービスは、地域の特徴を踏まえつつ、個別具体的なニーズや悩みを解決できるように設計されたものと言えるだろう。
窓口での対面取引に重きを置いているだけでなく、インターネット株式取引の「iRoot(アイ・ルート)」では、相談者一人ひとりに担当営業員が配置され、きめ細やかなアドバイスを提供している。
今村証券は独立独歩の経営という点でも特徴があり、他の証券会社や銀行等から出資がなく、システム開発や運用もすべて自営でまかなっている。
北陸3県に強力なネットワークを構築し、他社に頼ることなく盤石な経営地盤を形成しているのが、今村証券の最大の特徴である。
今村証券の評判とは?
今村証券の会社概要やサービス内容と特徴は先述したとおりだが、実際の評判が気になる人も多いだろう。
ここでは、今村証券を実際に利用している人の評判をまとめた。
どの証券会社で口座を開設しようか悩んでいる人は、以下の内容も踏まえて、最適な会社を選んで欲しい。
今村証券の顧客満足度や信頼度について
今村証券に関する格付け評価や、顧客満足度調査といった定量的な評価データは見つけられなかったものの、創業から100年を超える歴史そのものが信頼の証と言えるだろう。
直近の決算説明資料によると、2020年からの5年間で15,000の新規顧客の開拓を目指しており、2024年3月期時点で累計20,497口座の開設を実現している。
なお、各期の新規口座開設数は以下のとおりだ。
- 2020年3月期
- 3,553口座
- 2021年3月期
- 3,747口座
- 2022年3月期
- 4,485口座
- 2023年3月期
- 4,272口座
- 2024年3月期
- 4,440口座
先述したように、預かり資産額も順調に増えており、世間の投資に対するマインドの変化も後押しする形で、今村証券を利用するユーザーは着実に増えていることが分かる。
地域に密着した経営を続け、知名度や信頼度を着実に高めていることが推察される。
今村証券の良い評判の例
今村証券のプラスな評判としては、以下のような内容が見受けられた。
- セミナーや相談窓口があるので、経済を知りながら動向をうまく読むことができ、タイムリーな投資ができている。投資信託は担当に委託しており、常にきめ細やかな売買がされており、収支レポートも分かりやすくて信頼できる。
- 実母の遺産の運用を相談するために訪問したが、私自身の立場や考えに沿って最適な情報を伝えてくれたことに好感を持った。
- どの証券会社で口座を開設するか迷ったが、歴史も長く大手ということで今村証券にした。歴史が長いという安心感もあったが、ホームページも分かりやすく、初心者でも十分に内容を理解できる構成だと思う。
今村証券が提供するサービスの質や、情報提供の方法に関してプラスな口コミがいくつか寄せられていた。
「地元の大企業」というブランド力や安心感を理由に、今村証券を利用している人が多数いるのは想像に難くないだろう。
担当者との相性は千差万別なので、丁寧な説明を受けられたと感じることもあれば、後述するようにマイナスな印象を抱くケースも少なくない。
資産運用は長期にわたって行うため、同じ担当者と長い付き合いができるに越したことはないだろう。
今村証券の悪い評判の例
一方、今村証券のマイナスな評判として、以下の内容も寄せられている。
- 今村証券は地方の弱小証券会社だ。ネットサービスが当たり前の時代にもかかわらず、今村証券のネット投資取引は、利便性・汎用性・リアルタイム取引の点で大手ネット証券に遠く及ばない。
- 基本的に高齢の方に上手いことを言って、手数料だけ取っている印象が否めない。アフターフォローは何もなく、担当者がついている意味もない。
- 口頭で言った言わないの話が多く、担当者も頻繁に変わるため話が通じていない印象を受ける。
今村証券は北陸3県を商圏にサービスを展開している手前、見方によっては地方の証券会社と受け取られるのはやむを得ないだろう。
今村証券に限らず、いちよし証券や極東証券などの中規模証券会社においては、対面取引を重視して、きめ細やかなサービスやコンサルティングを強みにしていることが多い。
この点、人件費に相当する手数料が上乗せされるのは無理もないが、手数料に見合ったサービスや価値があるかどうかは判断が分かれるだろう。
今村証券はどんな投資家に向いているのか
今村証券は、北陸3県に住む人のなかでも、窓口で担当者と相談しながら資産運用を進めたい人に特に向いている証券会社だ。
ここでは、今村証券はどのような人に向いているのか、利用するメリットとデメリットについて解説しよう。
今村証券のメリット
今村証券を利用するメリットとしては、以下が挙げられる。
- 窓口で担当者と相談しながら資産運用ができる
- インターネット取引においても担当者と相談できる
- 資産運用を一任・委託することもできる
- 株主コミュニティに参加できる
北陸3県に11店舗を構える今村証券では、窓口での対面営業に力を入れている。
そのため、生活圏内に今村証券がある人は利用価値が特に高いだろう。
仮に、生活圏内に今村証券がないとしても、インターネット取引サービスのiRootを使えば、担当者からアドバイスを受けながら取引が可能だ。
目的を定めて資産運用を託せるだけでなく、先述した非上場株の株主コミュニティに参加できるのは今村証券ならではであり、それぞれのスタンスで資産運用に臨めるだろう。
今村証券のデメリット
一方、今村証券を利用するデメリットとしては、以下の内容が挙げられる。
- 窓口に行ける人が極めて限定的
- 手数料は割高
- オンライン取引は時間が限定されている
今村証券の最大のデメリットは、北陸3県に住む人しか窓口に行けないことだ。
地域に密着しているため、どれほど知名度や信頼度が高くても、店舗に行くのが難しければ、口座開設の選択肢として外さざるを得ない。
今村証券の場合、対面取引における国内株式の売買手数料は、100万円以下の場合で約定金額の1.201750%(2,612円に満たない場合は2,612円)とされている。
インターネット取引のiRootであれば最低1,100円の手数料がかかるため、ネット証券会社に比べると手数料の高さはネックになるだろう。
また、iRootで注文の発注を行えるのは前日19時頃から午前8時5分頃、午前8時5分から午後3時までとなっている。
午後3時から午後7時頃までは注文できないため、利便性に欠けるのも気になるところだ。
今村証券はどんな投資家におすすめなのか
今村証券の利用がおすすめなのは、北陸3県に在住しており、店舗にアクセスしやすいのが第一条件になるだろう。
加えて、店舗で担当者に相談しながら資産運用を進めたい人には特に向いている。
インターネット取引も利用できなくはないものの、利便性に欠けるのは否めず、対面で相談しながら投資先を考えられる安心感を優先したい人は、今村証券が向いているだろう。
資産運用をするにあたって、非上場株への投資に興味がある人にも、今村証券はおすすめだ。
株主コミュニティに参加できるため、その都度最新情報を受け取りながら、投資判断することもできるだろう。
資産運用の相談先にはどんな選択肢がある?
資産運用の相談をするなら、証券会社に勤める担当者が一般的だ。
大手証券会社やネット証券会社では、ロボアドバイザーと呼ばれる、AIを活用した資産運用に関するアドバイスを受けられるサービスを提供している場合もあるだろう。
ほかにも、独立系ファイナンシャルアドバイザーのIFAに相談する人も増えている。
ここでは、資産運用は誰に相談すべきか、証券会社の傾向を踏まえて詳しく解説しよう。
近年の対面証券の傾向とデメリット
今村証券や野村證券、大和証券など、店舗を構えて対面営業に強みがある証券会社を総称して対面証券と呼ぶが、近年ではオンライン対応を求められる傾向にあるのは言うまでもないだろう。
ユーザーはコスパを重視する傾向にもあり、対面取引に重きを置く営業手法における、強引とも言える商品の勧誘は特に敬遠されがちだ。
証券外務員には厳しいノルマが課せられていることも多く、手数料報酬の高い自社商品を勧めてくるケースも珍しくない。
また、証券外務員の場合、異動によって対応エリアが変われば、今までついていた担当者も当然入れ替わる。
資産運用は生涯にわたって行うもので、同じ担当者に相談できたほうが安心感も大きいだろう。
このような背景から、対面証券の会社で資産運用を進めるのは、思いのほかデメリットが大きいのが実情である。
資産運用における専門家の重要性
そもそも、資産運用には万人に共通する正解はない。
人によって資産運用の目的が異なるのはもちろん、現在の資産額や勤続年数、家族構成、リスク許容度なども千差万別だ。
つまり、人によって最適な運用方法は異なるうえ、同じ人でもライフステージによって資産運用の進め方は変えるべきである。
万人に共通する資産運用の方法がない以上、専門家からアドバイスをもらいながら、自分に最適な方法で資産運用することが重要なのだ。
IFAという選択肢、IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法
資産運用に関するアドバイスをもらうなら、特定の金融機関に所属せず、公平中立な立場で業務を遂行しているIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)がおすすめだ。
相談者の状況に合わせて、さまざまな選択肢からあなたに合った金融商品の提案を受けられる。
さらに、IFAは地域に根付いて活動しているのが通常であるため、生涯にわたって資産運用に関するアドバイスをもらえるのも大きな特徴だ。
IFAの検索サービスである「資産運用ナビ」なら、居住地や資産運用の目的、資産額などから、IFAを簡単に絞り込み検索できる。
希望を満たすIFAが見つかったら、まずは話を聞いてみたうえで、相性が合うかどうか判断するとよいだろう。
もちろん、IFAとの初回相談は無料なので、相談しやすいかどうか見極めたうえで依頼することができる。
資産運用を始めようと思っている人は、「資産運用ナビ」を活用して、まずは相談することから始めるとよいだろう。
今村証券の評判をもとに資産運用の進め方を考えよう
今村証券は、石川県に本店を構え、北陸3県で高い信頼を誇る証券会社だ。
対面取引できめ細やかなサービスを受けられるのはもちろん、非上場株を扱う株主コミュニティに参加できたり、資産運用を委託できたりするため、資産運用におけるさまざまなニーズに対応できるだろう。
当然ながら、生活圏内に店舗がなければ利用は困難で、インターネット取引サービスの利便性もイマイチな点は大きなネックと言える。
手数料もやや高いうえ、担当者による勧誘を受けたくない人は、今村証券をはじめとした対面証券の利用は控えたほうがよいだろう。
この点、IFAであれば、相談者に合わせた最適な金融商品を提案でき、より公平中立な立場で資産運用に関するアドバイスを受けられる。
長期にわたって相談できるのはIFAならではで、資産運用にまつわる疑問や悩みをいつでも解消できるのは頼もしいはずだ。
IFAの検索サービスである「資産運用ナビ」を使えば、さまざまな条件で自分にぴったりなIFAを簡単に見つけられる。
まずは無料で相談してIFAとの相性を見極めたうえで、目的に合わせた最適な資産運用を進める準備をしていってほしい。