- 30代から不動産投資を始めるべきか迷っている
- 30代におすすめの不動産投資の方法が知りたい
- 30代から不動産投資を始めた場合、どの程度の収入が得られるのか知りたい
30代から不動産投資を始めることは、難しいと諦める人は多い。
実際、自己資金が少ないことや経験不足が障壁となるが、少額から始められる方法もあり、早期にスタートすることで大きな成果を上げられる可能性もある。
本記事では、30代から始める不動産投資の魅力と期待できる収益について詳しく解説する。
おすすめの不動産投資の対象や確認すべき点、リスク管理のポイントも紹介するので、ぜひ参考にしていただきたい。
30代から始める不動産投資で期待できる収益
さっそく、不動産投資の魅力についてみていこう。
ここでは、30代から不動産投資を始めた場合に期待できる収益を確認し、資金調達の可能性についても探る。
30代からの不動産投資は「時間を味方につけられる」
人生のこの時期に不動産投資を考える人は少ない。ほとんどの人は、キャリアの浅い人に不動産は無理だと思い込んでいる。
しかし、30代が不動産投資を始めることには、いくつかのメリットがある。
第一に、30代は他の年代と比べて時間的な余裕があるため、長期的な視点で投資を行うことができる。
不動産投資は短期的な利益を追求するものではなく、時間をかけて資産を築いていくものである
。30代ならば、リタイアまでの長い期間を活用して、着実に不動産ポートフォリオを構築していくことが可能だ。
第二に、30代は収入が上昇傾向にある時期であるため、投資に回せる資金が増えていく可能性は高い。
キャリアアップによる昇給や、ボーナスの増加などで、徐々に投資額を増やしていけるのだ。これにより、複数の物件に分散投資することも夢ではない。
第三に、30代で不動産投資を始めることで、ライフステージの変化に合わせた資産運用が可能になる。
たとえば、結婚や出産、子どもの教育資金など、人生の大きなイベントに備えて計画的に資産を積み上げていくことができる。
不動産は長期的に安定した収入を生み出すため、退職後の生活費を補填するための収入源としても有効だ。
最後に、不動産投資を通じて得られる経験と知識は、今後のキャリアや生活全般にもプラスの影響を与える。
不動産市場の動向を理解し、投資判断を下すスキルは、他の投資やビジネスにも応用可能だからである。
30代から不動産投資を始めた場合の収益予測
投資においては、しっかりとした収益予測が必要だ。
このためには、物件の種類、価格、資金計画など、さまざまな要素を総合的に考慮しなければならない。
ここでは、まず基本的な方法を確認してから、具体的な例を用いて計算をしてみる。
- 物件から得られる1年間の家賃収入を計算する
- 管理費や税金などの経費を見積もる
- ローンの返済額を計算する
- 収入から支出を引いて、収支(キャッシュフロー)を計算
これらの要素をもとに、30代の夫婦が東京都内の中古マンションに投資する事例で年間収支を計算してみる。
- 物件
- 東京都内、駅徒歩5分の中古1LDKマンション
- 物件価格
- 3,000万円
- 年間家賃収入
- 180万円(家賃15万円、空室率5%と仮定)
- 経費
- 年間36万円(管理費・修繕積立金・保険料・固定資産税等)
- 借入金
- 2,400万円(自己資金600万円)
- 借入期間
- 25年、金利1.2%(元利均等返済)
年間収支は、「年間家賃収入180万円 – 経費36万円 – 年間ローン返済額115万円 = 29万円の黒字」となる。
仮に物件を20年後に4,000万円で売却できた場合、20年間の累積収支 の概算は580万円(29万円 × 20年)で、売却益(税引後)は約1,000万円(売却価格4,000万円 – 残債2,000万円 – 諸経費約200万円)となる。
この計算は非常に簡略化したものであることには、注意して欲しい。
実際には空室リスク、家賃下落・金利変動。売却価格変動などの各種リスクを見込み、転職や子どもの誕生など投資以外で起こりうる要素を盛り込むべきである。
専門的知識や経験が不可欠となるため、専門家の助言を得ながら取り組んで欲しい。
30代でも可能!資金調達方法と賢い返済計画
不動産投資を始めるための資金調達には、金融機関からの融資、自己資金を貯める、親族からの借入などの方法がある。
金融機関からの融資は、最も一般的な資金調達方法だ。融資額は購入する物件の収益性と、個人の信用力に基づいて決まる。
より多くの融資を受けるためのポイントは、以下のとおりである。
- 空室リスクが低く、賃貸需要の見込める収益性や資産価値の高い物件を選定する
- 勤続年数を重ね、安定した収入を示す
- クレジットカードの利用履歴や他の借入状況を見直し、個人の信用力を高める
そして、返済計画を立てる際には、以下のポイントに気をつけると良い。
- 金利の上昇リスクに備え、長期固定金利や元金均等返済を選択する
- 金利の負担を減らすために、余裕のあるときには繰り上げ返済を行う
- 有利な条件の融資がある場合は、借り換えを検討して返済負担を軽減する
- 団体信用生命保険に加入し、万一の際のリスクに備える
30代におすすめの不動産投資の方法
不動産投資には、マンション投資、一戸建て投資、アパート経営などさまざまな方法がある。
とはいえ、経験がなく資金も限られた30代が最初から大きなリスクを取るのはおすすめできない。
ここでは、比較的リスクの少ない3つの方法を紹介する。
区分マンション投資
区分マンション投資は、マンションの一室を購入し、賃貸に出す投資方法だ。
初期投資額が比較的少なく、管理が容易であることに特徴がある。
- 比較的低リスク
- 一部屋だけの投資なので、空室リスクが一棟アパートに比べて低く、損失が限定的
- 管理が容易
- マンションの共用部分の管理は管理会社が行うため、忙しい30代でも管理が可能
- 資金調達のしやすさ
- 区分マンションは比較的低価格でエリアによっては需要が見込みやすいため、30代でも金融機関からの融資を受けやすい
リノベーション投資
リノベーション投資は、古い物件を購入し、改装や改修を行って価値を高めた上で賃貸に出すか売却する投資方法である。
物件の価値を自分の手で上げられるため、物件の購入価格と改装費用を合わせても新築より安く済むことが多い。
- 高い投資利回り
- 古い物件を安く購入し、リノベーションによって価値を上げることで、高い利回りが期待できる
- 物件の魅力向上
- 現代のニーズに合わせたリノベーションを施すことで、入居者の満足度を高め、空室リスクを減らせる
- クリエイティブな投資
- 自分のアイデアやセンスを活かして物件をリノベーションできるため、創造性を発揮できる
REIT(不動産投資信託)
REITは、不動産投資の中でも30代の投資家にとって最も身近で手が出しやすい選択肢の一つだ。
投資信託の一種で、複数の投資家から資金を集めて不動産を購入・運営し、そこから得られる収益を投資家に分配する。
株式のように証券取引所で売買されるため流動性が高く、少額から投資を始められる。
- 不動産投資の最初の一歩となる
- 少額から投資でき、プロが運用してくれるため、個人で物件を選定・管理する必要がない
- 分散投資
- 一つの物件に対する投資ではなく、複数の物件に分散して投資するため、リスクが分散できる
- 流動性の高さ
- 証券取引所で売買できるため、必要なときに現金化しやすく、流動性が高い
30代におすすめの不動産投資の戦略
ここからは、不動産実物投資に焦点を当てて、30代が成功するために取りうる戦略を整理していく。
いずれも、この年代ならではのリスクに対応する戦略である。
長期的な資産形成を目指す
30代は、リタイアまでの期間が長いことを活かして、不動産投資を長期的な資産形成の手段として活用することが賢明だ。
この戦略は、短期的な利益を追求するのではなく、安定したキャッシュフローと資産価値の着実な向上を目指すものである。
この戦略を取ることで、以下のようなメリットが期待できる。
- 長期的な視点で選んだ優良物件は、空室リスクが低く、安定したキャッシュフロー(家賃収入)を生み出しやすい
- 物件の適切な管理と、適切なタイミングのリノベーションにより、資産価値の向上が見込める
- 長期的な資産形成では、金利変動の影響を受けにくい
- 不動産の長期保有には、税制上のメリットがある。たとえば、所有期間5年超の不動産から得られる「長期譲渡所得」では、「短期譲渡所得」に比べて税率が低い
キャッシュフロー重視の物件選び
結婚、出産、子育てなど、多くのライフイベントを控える30代は、収入変動リスクに備えるために、キャッシュフローを重視した物件選びを行うのが賢明だ。
この戦略は、家賃収入が安定している物件や、空室リスクが低い物件を選ぶことで、安定した収益の確保を目指すものである。
この戦略を取ることで、以下のようなメリットが期待できる。
- 空室リスクや家賃下落リスクが低い物件を選ぶことで、収益の安定性が高まる
- 安定したキャッシュフローは、ライフイベントに伴う収入の変動に備える資金作りに役立つ
- 安定したキャッシュフローは、資金繰りを安定させる。これにより、追加投資や物件の維持管理がしやすくなる
- 安定したキャッシュフローが期待できれば、返済計画が立てやすくなり、資金不足などの心理的負担も軽くなる
自分たちの生活に合わせた投資
ライフステージや生活スタイルに合う形で投資するのも、不動産投資の一つの戦略だ。
若いうちは、コンパクトでキャッシュフローを重視し物件への投資を行い、経験を積んでいく。そして、徐々に複数の不動産への投資や、投資対象を変えていくことで、ポートフォリオを多様化していくことができる。
また、「ヤドカリ投資」と呼ばれる手法も、生活に合わせた投資のスタイルだ。
自分が住む物件を購入し、そこで一定期間を過ごした後、家族が増えたりライフスタイルが変化したりしたタイミングで、次の物件に住み替えていく投資手法である。
居住しながら住居をリノベーションすることで、物件価値を向上させることも可能だ。
このような投資のメリットには、以下のようなものがある。
- 自分たちの収入や支出に合わせた投資を行うことで、財務的な負担を抑えられる。
- 自分が居住する物件に投資することで、物件の状態や管理の実情を直接把握できる
- ライフステージの変化に合わせて投資方法を変えることで、状況の変化に柔軟に対応できる。
信頼できる専門家との協働
30代の不動産投資家は、投資経験が浅いゆえに、物件の評価や管理において適切な判断ができないリスクを抱えている。
そこで、不動産投資の各局面で、適切な専門家の力を戦略的に活用するのがおすすめだ。
これにより、投資家は自身の不足する知識やスキルを補い、リスクを大幅に軽減できる。
不動産専門家、弁護士、 税理士、およびIFAなどとの良好な関係を築き、その知見を投資に活かすことで、以下のようなメリットが期待できる。
- 専門家の知識や経験にを活用することで、予見できるリスクの幅が大きくなる
- 専門家の助言をもとに、より良い投資判断を下すことができるようになる
- 専門家に任せることで、自分ですべてを行う必要がなくなり、時間を有効に使える
- ネットワークの拡大:専門家との協働を通じて、不動産投資家としてのネットワークを広げられる
30代の不動産投資の相談先はどこが良い?
不動産投資は、長期的な視点を持って取り組むことがとくに重要な投資手法だ。
そのため、一緒に投資に取り組むパートナーも、長期的な関係性を築ける人が望ましい。
ここで注目したいのが、IFA(独立系フィナンシャルアドバイザー)の存在だ。
IFAは、特定の金融機関に所属することなく、中立的な立場から資産形成のアドバイスを行う専門家である。
顧客の利益を最優先に考えたアドバイスがもらえるという大きな魅力がある。
IFAは「長く付き合える資産運用の専門家」
IFAは、不動産に限らず、投資や運用に関する豊富な知識と経験を持つ専門家だ。
クライアントのリスク許容度やライフプランに合わせて、適切なアドバイスを提供してくれる。
また、信頼できる不動産会社や金融機関、税理士などの専門家ネットワークを持っているため、投資の各局面で適切なサポートを受けられるのも心強い。
30代は、ライフイベントが多く、将来設計が大きく変化する時期でもある。
IFAは、そうした人生の節目に合わせて、柔軟に投資戦略を調整できる。
長期的な資産形成を見据えつつ、その時々のライフスタイルに合った最適な投資プランを提案してくれるのだ。
IFAと共に不動産投資に取り組むメリット
IFAと不動産投資に取り組むメリットを、もう少し詳しくみていこう。
主に以下のような点で、魅力を感じていただけるだろう。
- 資産形成から相続対策まで、ライフステージに応じた総合的なサポートを提供する
- 不動産だけでなく、株式や債券などを含めた、投資家に最適なポートフォリオ設計が可能
- 定期的な面談を通じて、投資戦略の見直しや適切なリバランスができる
- 税理士や不動産鑑定士など、他の専門家とのハブとなり、資金調達から相続対策まで、包括的な助言が行える
不動産投資の世界は複雑で、初心者にとってはハードルが高く感じられるかもしれない。
しかし、IFAという頼れるパートナーと共に歩むことで、そのハードルを乗り越え、着実に資産を築いていくことができるだろう。
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本記事では、「30代からの不動産投資」というテーマで、投資のメリット、投資方法、および注意点について詳しく解説した。
不動産投資は専門知識が必要になるため、万人に勧められるものではない。
しかし、適切にリスクを管理すれば、長期的に安定的収益を確保することも夢ではない。
本記事で、不動産投資に興味を持っていただけたなら、より現実的に検討していくために、IFAと話し合ってみてはいかがだろうか。
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