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【投資目線で考える生命保険】メリット・デメリット、加入すべき人の特徴など

この記事で解決できるお悩み
  • 生命保険のメリット・デメリットが知りたい
  • 自分は生命保険に加入すべきなのだろうか?

生命保険とは、「人を対象とした保険商品」のことだ。怪我や病気、死亡、そのほかにも学資や収入の保障など、幅広い生命保険が存在する。

生命保険文化センターの調査によれば、日本における生命保険の加入率は全体で80.8%にのぼる。

一方、アメリカの生命保険加入率は約60%と言われている。日本は世界的に見ると、生命保険大国なのだ。

そんな生命保険について「投資目線」で考えたことはあるだろうか?

本記事では、投資目線で考える生命保険のメリット・デメリットや、加入すべき人の特徴などを解説する。

目次

生命保険に加入するメリット・デメリット

まずは、生命保険に加入する一般的なメリット・デメリットを整理していく。

生命保険に加入するメリット

生命保険に加入するメリットは主に3つある。それぞれ、詳しく確認していこう。

怪我や病気、死亡のリスクに備えられる

生命保険は主に、怪我や病気、死亡のリスクに備えて加入する保険を指す。

例えば怪我が原因で後遺症が残ったり、病気を患ったり、何らかの理由によって死亡したりすると、既定の保険金が保険会社から支払われる。月々の保険費用はかかるが、「万が一の事態」に備えられるメリットは大きい。

「万が一の事態」が起きた際に預貯金を崩すという手段もあるが、預貯金は積み立てるまでに時間がかかり、かつ十分な金額を用意できない可能性も高い。

一方、生命保険は加入したその日から怪我や病気、死亡が保障されるため、加入翌日に「万が一の事態」が起きても、手厚い保障を受けられる。

生命保険料控除によって所得税・住民税が減額される

生命保険の加入には、所得税・住民税の控除制度が用意されている。生命保険料控除の控除額は、以下の通りだ。

年間の支払保険料等控除額
20,000円以下支払保険料等の全額
20,000円超 40,000円以下支払保険料等×1/2+10,000円
40,000円超 80,000円以下支払保険料等×1/4+20,000円
80,000円超一律40,000円
出典:国税庁|No.1140 生命保険料控除

最大で4万円の控除が受けられ、サラリーマンなら年末調整時に生命保険料控除を申請することで、還付金を受け取れる。

個人事業主やフリーランスの人は、確定申告時に生命保険料控除を計算し、申告すれば所得税・住民税の減額につながるため、積極的に利用したい。

相続税対策として利用できる

生命保険は被保険者が死亡し、受取人に対して保険金が支払われる場合、相続時に非課税措置が受けられる。

金額は「法定相続人の数×500万円」であるため、被保険者に配偶者と子3人がいれば、2,000万円までが非課税となる。

相続税対策として基本的な手法であり、節税効果が非常に高い。

生命保険に加入するデメリット

続いて、生命保険に加入する2つのデメリットを整理する。

月々の保険料がかかる

生命保険には当然ながら月々の保険料がかかる。この保険料が、加入する商品やそのプラン、付帯保障などによって大きく変わるため注意が必要だ。

保険会社に言われるがままに付帯保障をつけてしまうと、月々数万円の高額な保険料になることが多い。

また、貯蓄型が掛け捨て型かによっても保険料が大きく変わるため、「自分にとって何が必要か?」を事前に整理した上で、加入する保険やプランなどを検討したい。

貯蓄型の生命保険はインフレリスクがある

貯蓄型の生命保険とは、払い込んだ保険金が満期になると戻ってくる制度のある生命保険のことだ。

また、満期時には利率に応じた保険金が戻ってくるため、払込金のトータルよりも多くなる商品が大半だ。

一方で、「インフレによるリスク」を見逃してはいけない。インフレ、つまりは物価上昇が起きると相対的に貨幣価値が下がる。

そのため、満期時に保険金が戻ってきても、貨幣が当初の価値を下回っている可能性があるのだ。

インフレリスクの予測は難しいため、貯蓄型の生命保険は慎重に検討してほしい。

投資視点から見た生命保険

前述のように、生命保険には貯蓄型と掛け捨て型の2タイプがある。貯蓄型の場合、満期時に保険金が戻ってくるだけでなく、利率に応じて上乗せされるため、実は金融商品の一つに数えられている。

では、投資視点から見た生命保険の価値を確認していこう。

資産としての特性:ローリスク・ローリターン

まず、資産の特性として、生命保険は「ローリスク・ローリターンな金融商品」だと言える。満期時には、払い込んだ保険金が満額返戻されるため、リスクは低い。

また、終身タイプ生命保険でも、契約年数が20年〜30年を超えると返戻率が100%を超えるため、長期運用を考えればリスクはやはり低い。

とはいえ、リターンも小さいことを忘れないでほしい。生命保険の返戻率は、30年以上の長期契約を考慮しても、2〜10%が上乗せされる程度だ。

つまり保険料として総額1,000万円を払い込んでも、20〜100万円ほどしか増えない。

ローリスク・ローリターンで資産運用をしたいなら、生命保険ではなく、国債を検討すべきだ。

生命保険と国債の比較

ローリスク・ローリターンの投資について考える際に、「生命保険と国債のどちらに投資すべきか?」という話が持ち上がることが多い。

というのも、数ある金融商品の中で国債もローリスク・ローリターン、10年以上の長期運用が基本だからだ。

ちなみに国債とは政府が発行する債券のことで、いわば借金の借用書だ。政府は国債を発行し、投資家から資金を集め、国の予算としている。

満期まで保有していれば満額返戻が保証されており、利率に応じた上乗せがある点も生命保険に類似している。

しかし、国債は政府が発行していることから生命保険よりも信頼性が高く、運用次第で生命保険以上のリターンも狙える。

投資としての生命保険がおすすめの人

投資としての側面もある生命保険は、以下のような人におすすめだ。

  • 所得税・住民税・相続税の対策がしたい
  • 30年以上の長期資産運用がしたい

生命保険の保険料は、前述のように生命保険料控除が適用されるため、サラリーマンなら還付金が受け取れ、個人事業主やフリーランスなら所得税・住民税が減額される。

さらに、相続時の控除制度を利用すれば、生命保険の受取金を「法定相続人の数×500万円」の金額分、非課税で相続できる。

国債や株式投資ではこうした控除が受けられないことから、投資としての生命保険には節税効果も期待できる。

また、日本の個人向け国債は最も長期のもので10年となるため、生命保険のような30年以上の長期運用はできない。

株式や投資信託を30年以上保有する方法もあるが、リスクとリターンが不明確過ぎるため、ここまでの長期運用には向かない。

したがって、「節税効果を増やしたい」「30年以上の長期資産運用がしたい」という人にとって、生命保険には投資的価値があると言える。

投資目線の生命保険ならIFAに相談しよう

生命保険を投資目線で考えたとき、必ずしもメリットが多いわけではない。

デメリットもあり、自身にとってどちらの比重が大きいかを見極める必要がある。

その際に検討してほしいのが、IFA(Independent Financial Advisor)への相談だ。

IFAとは?相談するメリット

IFAは日本語で「独立系ファイナンシャルアドバイザー」と訳されている。証券会社や金融機関に属さず、独立的な視点から資産運用のアドバイスを行う専門家だ。

生命保険の加入可否についてIFAに相談すると、次のようなメリットが得られる。

  • 生命保険以外の金融商品も含めて投資戦略を提案してくれる
  • 所得税・住民税・相続税の節税対策のアドバイスをくれる
  • 長期的な投資パートナーとしてセカンドオピニオンが得られる

生命保険を投資商品として捉える場合、その他の金融商品の特性も熟知し、幅広い検討が必要だ。

しかし、投資初心者がそれらの知識を深めるのには時間がかかる。

独学にも限度があるため、IFAに相談し、専門家視点の知識を教わる方が断然効率的だ。

また、節税対策のアドバイスがもらえたり、投資パートナーとしてセカンドオピニオンをもらえたりするのは、投資初心者にとってかなり心強い。

長期資産運用を得意としているIFAを探そう

生命保険を投資商品として捉えている人の多くは、長期的な資産運用に取り組みたいと考えているだろう。

そこで、長期資産運用を得意としているIFAを探してみてほしい。

そうしたIFAを個人的に探すのは難しいため、「資産運用ナビ」のような、IFAマッチングサービスを利用してみてほしい。

希望する条件にマッチしたIFAが探しやすいため、投資に関する相談を効率よく行えるのが利点だ。

まとめ

本記事では、投資目線で考える生命保険と、そのメリット・デメリットなどを解説した。

単なる保障と考えるのではなく、投資商品として捉えると、生命保険の見方は大きく変わる。生命保険の加入を検討している人は、ぜひ投資目線も含めて加入可否を考えてほしい。

生命保険の加入可否や、商品選びに悩んだら、IFAに相談してみよう。長期資産運用も含めた相談に乗ってくれるため、さまざまな疑問・悩みを解消できる。

現在、「資産運用ナビ」では無料相談を実施している。マッチングされたIFAや気になるIFAに無料相談し、生命保険に関する疑問・悩みを幅広く解消してほしい。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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