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老後におすすめの資産運用とは?効果的な戦略と重要ポイントを解説

この記事で解決できるお悩み
  • 定年退職後にできるおすすめの資産運用プランが知りたい
  • 老後の資産運用で失敗したくない
  • 老後資金がどれくらい必要なのか知りたい

老後に向けて資産運用を検討するにあたって、具体的にどのように資産運用を始めればいいかわからないという方や、そもそも老後にいくら資金が必要かイメージできていないという方も少なくない。

また、定年退職後に資産運用を始めても遅いのではないかと悩む人もいるだろう。

今回の記事では、老後に必要な資金の目安や計算方法について解説しつつ、定年退職後でも無理なく始められる運用プランを紹介する。

老後に向けた資産運用で失敗したくないという方は、ぜひ参考にしてみてほしい。

目次

なぜ老後世代に資産運用をおすすめするのか

なぜ老後世代に資産運用をおすすめするのか 資産運用ナビ

老後資金の相談を希望する人は増えているが、老後世代に資産運用が必要な理由は何なのだろか。

その答えを探るため、まずは、老後にどのくらいお金を準備すべきか考えていこう。

平均的な老後の生活費や、公的年金の平均的な受給額、高齢世帯の平均金融資産保有額などから、老後に必要となる貯蓄額を検討していく。

各年代で目安にするべき老後資金について、より詳しく知りたい人はこの記事を読んでほしい。

老後の平均的な生活費は増加傾向にあるから

公益財団法人生命保険文化センターの「2022(令和4)年度生活保障に関する調査」によると、夫婦2人の老後の最低日常生活費の平均額は月額23.2万円となっている。

なお、項目ごとの分布は下記の通りだ。

15万円未満4.9%
15〜20万円未満9.2%
20〜25万円未満27.5%
25〜30万円未満14.4%
30〜40万円未満18.8%
40万円以上2.8%
わからない22.5%
出典:公益財団法人生命保険文化センター「2022(令和4)年度生活保障に関する調査」

回答のボリュームは「20〜25万円未満」が最も多く、「30〜40万円未満」、「25万円〜30万円未満」と続いている。

令和元年度の調査と比較すると平均額は1.2万円増加しており、物価高の影響や年金に対する不安が大きくなっていることが要因だと考えられる。

また、経済的にゆとりのある老後生活を送るために必要な上乗せ額の平均は月額14.8万円となっている。

10万円未満19.3%
10〜15万円未満31.4%
15〜20万円未満3.7%
20〜25万円未満9.6%
25〜30万円未満1.7%
30万円以上11.8%
ゆとりのある老後生活を送るつもりはない2.6%
わからない19.8%
出典:公益財団法人生命保険文化センター「2022(令和4)年度生活保障に関する調査」

金額の分布を見ると、「10〜15万円未満」が最も多く、「10万円未満」が次に多いことがわかる。

令和元年度の調査と比較すると、こちらの質問の平均額も1.1万円増加している。

前項の「最低日常生活費」に「ゆとりある老後生活を送るために必要な上乗せ分」を足した合計金額は約38万円となる。

この調査では、ゆとりある生活のための上乗せ分をどのように使いたいかも尋ねている。

上乗せ分の使徒としては、「旅行やレジャー」が60.0%と最も高く、「日常生活費の充実」が48.6%、「趣味や教養」が48.3%、「身内とのつきあい」が46.2%と続いている。

趣味が多い人や、老後に挑戦したいことが多い人ほど、ゆとりある老後に必要な資金の金額は増えることがわかるだろう。

貯蓄のみでは老後の生活に不十分だから

老後に必要となる生活費やライフイベントのための支出に向けて、どのくらい準備しておけばよいのだろうか。

必要な貯蓄額を考えるにあたって、老後の収入についても検討してみよう。

老後の主な収入源となる年金の受け取り金額は、職業や勤続年数などによって異なる。

大きな違いは、会社員や公務員などで厚生年金に加入しているか、自営業者などで国民年金に加入しているか、という点だ。

会社員や公務員として働く人は、国民年金に上乗せする形で厚生年金があるため、国民年金のみに加入している人よりも多くの年金を受給できる。

老齢年金の受給金額は、基本的に長くたくさん年金保険料を支払うほど多くなるが、受け取れる年金額の計算式は国民年金と厚生年金で異なる。

実際のところどのくらいの金額を受け取れるかは、その人によって変わってくるが、ここでは平均的な受給額を紹介する。

スクロールできます
 男性の平均年金月額女性の平均年金月額全体の平均年金月額
国民年金58,798円54,426円56,316円
厚生年金(国民年金を含む)163,875円104,878円143,973円
出典:厚生労働省「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

国民年金の平均受給額は男性58,798円、女性54,426円となっている。

男性の方がやや受給額は多いものの、その差は4,000円ほどとなっているためそれほど大きな差はない。

一方、厚生年金の場合、男性の平均受給額は163,875円であるのに対し、女性の平均受給額は104,878円となっている。

女性の社会進出が一般的となり、会社員や公務員として働く女性が増えてきたものの、男女では受け取り金額に6万円ほどの差が発生している。

女性の場合は、結婚や出産などによって退職したり、子育てや介護によって働く時間が短くなったりするケースが多いことが理由として考えられる。

仮に、受け取る年金額が平均通りであった場合、夫婦のどちらも厚生年金に加入している世帯では、年金受給額の合計は月額約27万円となる。

先述した「最低日常生活費」の平均額である23.2万円は超えるものの、「ゆとりある老後生活費」の平均額である38万円には及ばない。

また、夫が会社員で妻が専業主婦という家庭では、受給額の平均額は約22万円だ。

さらに、夫婦で自営業を営む世帯では、どちらも国民年金のみとなるため、夫婦の合計額も月11万円程度となる。

これでは、ゆとりある老後生活費はもちろん、最低日常生活費にも届かない。

加えて、実際には年金にも税金がかかるため、手元に残るお金はもっとも少なくなる。

安心して老後生活を送るためには、公的年金や退職金でまかなえない部分を、しっかりと自分で準備しておくことが重要だ。

自分の家庭について将来必要となると思われる生活費を算出し、受け取れると思われる年金額を差し引くことで、必要な貯蓄額を求めていこう。

例えば、老後の生活費を予測して計算した結果、毎月35万円が必要となったとする。

これに対して、夫婦の受給できる年金の合計額が28万円と計算できる場合、毎月不足する金額は約7万円だ。

65歳からの30年間、毎月7万円が追加で必要となると考えると、トータルでは2,520万円を準備しておくことが求められる。

最後に、実際に現在の高齢者世帯がどのくらい貯蓄しているかも確認しておこう。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、世帯主が60歳代の世帯で「2人以上世帯」の平均金融資産保有額は2,026万円、「単身世帯」の平均金融資産保有額は1,468万円となっている。

また、世帯主が70歳代の世帯の平均金融資産保有額は、「2人以上世帯」だと1,757万円、「単身世帯」だと1,529万円である。

退職金や年金額が減少しているから

退職金や年金額が減少傾向にあることも、老後に向けて資産運用が必要な理由としてあげられる。

同調査による公的年金に対する考え方をチェックしていこう。

「自分の老後の日常生活費は、公的年金でかなりの部分をまかなえるか」という質問に対しては、「まかなえると思う」と回答した人の割合は23.2%、「まかなえるとは思わない」と回答した人の割合は73.9%となっている。

令和元年度の前回調査と比較しても大きな違いは確認できず、老後の公的年金に対しては不安に感じている方が多いことを示している。

さらに、「老後保障は公的保障充実志向か自助努力志向か」を捉えるための質問に対しては、「公的保障充実志向」タイプの回答割合は38.3%だったのに対して、「自助努力志向」タイプの回答割合は55.3%という結果となった。

ここからは、半数以上が「自助努力志向」であるという結果がわかる。

公的年金の充実のために今よりも高い税金や社会保険料を支払っていくよりは、自助努力で老後資金を準備したいと考える人の割合の方が高いということは、今後の日本の政策もそのような方向に進んでいく可能性が高い。

つまり、自分で資産運用を行いしっかりとお金を準備できるか、公的年金だけを当てにして自分ではほとんどお金を準備していないか、という違いによって、満足いく老後生活を送れるかどうかが変わってくるだろう。

老後世代におすすめの投資戦略

老後世代におすすめの投資戦略 資産運用ナビ

老後に向けて資産運用を行う上で、いくつか注意したいポイントが存在する。

資産運用で失敗しないためにも、下記のポイントはしっかり押さえておこう。

無理のない運用目標を立てる

老後の資産形成に成功するためには、なんとなく運用を始めるのではなく、具体的な運用目標を立てるのが重要だ。

具体的には、下記の手順に従って目標を立ててみよう。

  1. 目標金額を定める
  2. 運用金額を決める
  3. 運用期間を算出する
  4. リスク許容度を把握する
  5. 利用する制度や投資する金融商品を決める

まずは、運用の目標金額を決める。

老後に向けて資産形成を行うのであれば、先ほど解説した通り「老後に必要となる生活費やライフイベントに伴う支出」から「退職金や公的年金などの収入」を差し引いた金額を求めてみよう。

住宅購入や子供の教育資金など具体的なライフイベントを予定している場合は、その金額を目標として設定するのも良いだろう。

目標金額が決まったら、運用金額を検討しよう。

運用金額について考える場合は、「すぐに投資に回せる余剰資金」と「今後無理なく毎月投資に回せる資金」をそれぞれ計算するのが大事だ。

運用金額目安となる運用期間を算出する。

目標金額から今すぐ投資に回せるお金を引いて、これから無理せず毎年投資にまわせるお金で割れば、何年運用に必要かが計算できる。

この計算方法では、投資でまったく利益が出なかった場合を想定しているため、堅調に運用が進められれば、その分目標達成までの期間は短くなる。

続いて、自分のリスク許容度も確認しよう。リスク許容度とは、運用期間中にどれだけリスクを許容できるかという度合いのことだ。

一般的に、運用期間を長く確保しやすい若い世代よりも、運用期間が限られる高齢世代の方が、リスク許容度は低くなりやすい。

そのほかにも、自分の性格や金融資産、収入の金額によってもリスク許容度は異なるため、あらゆる観点から総合的にリスク許容度を判断するのが重要だ。

最後に、利用する制度や投資する金融商品を決める。

NISAやiDeCoなど投資に利用できる制度はたくさんあるが、それぞれ特徴が異なるため、メリット・デメリットをよく理解した上で、自分に適した商品を選ぼう。

金融商品についてもさまざまな種類が存在するため、自分のリスク許容度や運用ニーズに適したものを選ぶのが重要だ。

このように、運用を始める際は、さまざまなポイントを考慮しながら運用目標を具体的に立てる必要がある。

ただし、運用目標の設定にあたっては、無理のない範囲で決めていくことが重要だ。

毎月の収入が30万円なのに「毎月必ず10万円投資に回す」「利回り10%を目指す」などという目標を立てると、失敗しやすくなってしまう。

自分の状況の変化にも対応できるよう、まずは達成しやすい目標を設定するのがおすすめだ。

長期・積立・分散投資を実行する

老後資金の形成を目的として資産運用を行う上では、安定的な運用が重要となる。

安定運用を心がけるためには「長期・積立・分散」投資を意識しよう。

資産運用の王道とも言われる投資方法で、少なくとも10年以上の長い期間にわたって、一定金額を毎月など決まったタイミングで、さまざまな資産に分散して投資する方法だ。

長期投資は、10年以上という長い期間にわたって投資を続けることを指し、じっくりと資産を増やす効果を得られる。

短期ではなく長期目線で資産を運用することで、短期的な相場の下落も取り戻しやすくなるというメリットがある。

また、利息がさらに利息を生む複利効果によって、時間を味方につけて資産を効率よく増やせるのも魅力的だ。

積立投資は、毎月・毎週など一定期間ごとに同じ金額を投資に回す投資方法だ。

投資金額を一定にすることで、値下がりしているタイミングでは多く購入し、値上がりしているタイミングでは少なく購入することができ、結果として購入単価を平準化しやすくなるというメリットがある。

あらかじめ積立投資の設定をしておけば、あとは自動的に対象商品が購入されるため、相場が下がった時でも感情に左右されず淡々と投資を継続できるのも良い点だ。

「相場が下がっていると不安になってなかなか買い増しできない」という人にこそ、おすすめしたい投資方法だ。

分散投資は、世界中の幅広い資産に投資することによって、世界中の国や企業が生み出した利益を自分の資産形成に繋げることを目的とした投資方法だ。

値動きの異なる複数の資産に投資をすると、特定の資産が価格を下げたときに、他の資産の値動きによって損失をカバーしやすくなるというメリットがある。

また、幅広い国や企業に投資を行うことで、成長を続ける世界経済のリターンを効率よく得られるというのもポイントだ。

自分の投資スタイルに合った商品を選ぶ

投資商品の種類や銘柄を選ぶ際は、自分の投資スタイルに適しているかもチェックしよう。

特に、知人や友人が勧めているから、SNSで話題になっているから、と安易に投資先を決めてしまうと、自分の運用ニーズに合わない投資商品を購入してしまったり、本来投資するタイミングではない場面でまとめて投資を行ってしまったりする可能性もある。

そのため、投資先を選ぶ際は、商品や制度の仕組みをよく理解した上で、メリット・デメリットが自分に適しているかをしっかりと確認しよう。

例えば、個別株投資を行う際は、投資先の企業の財務状況や業績、最新のニュースなどを逐一把握して取引を行う必要がある。

決算書などの財務諸表をしっかりと読み解いて、投資を行うべきかを判断する必要があるため、人によっては勉強をするなど知識をある程度身につけることも必要だろう。

そのため、仕事などで忙しく、相場の分析や投資の勉強などにあまり時間を割きたくないという方には適さない可能性がある。

逆に、投資一任型のラップ口座での運用などは、運用をプロに任せられるため、自分で相場や投資先の銘柄をチェックする必要はない。

しかし、プロに運用を任せる分、他の投資手法と比べると高額な運用コストがかかりやすいのがデメリットだ。

このデメリットをよく知らずに投資を始めてしまうと、想定よりも手元に残るリターンが小さかったり、運用コストが運用リターンを圧迫してしまったりする可能性があるだろう。

運用コストや運用の手間、わかりやすさなど、自分が投資にあたって何を重視するのかをあらかじめ把握しておくことも重要だ。

老後世代におすすめの資産運用プランを紹介

老後世代におすすめの資産運用プランを紹介 資産運用ナビ

ここでは、定年退職してからでも失敗しにくいおすすめの運用プランをいくつか紹介する。

老後の資産形成方法に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてほしい。

NISAのつみたて投資枠を利用したバランス型運用プラン

時間をかけてコツコツと資産形成していきたい方には、2024年から始まった新NISAのつみたて投資枠を活用した積立投資がおすすめだ。

65歳で定年退職を迎えたとしても、その後の人生は30年〜40年近く続く場合もある。

そのため、定年退職から積立投資を行うのも遅くはない。

必要な生活費は手元で確保しつつ、予期せぬ突発的な支出や将来のまとまった支出に資産運用で備えておくことも重要だ。

つみたて投資枠の対象商品は、長期の積立投資に適した一定の基準を満たす投資信託やETFに限られるため、初心者でも手軽に分散投資を続けられる。

あらかじめ積立投資の設定をしておけば、あとは自動的に毎月定額で購入されるため、投資に手間がかからないのも特徴だ。

なるべく投資先を分散してリスクを抑えたいという方は、世界中のさまざまな資産に投資を行うバランスファンドがおすすめだ。

一つの銘柄を保有しているだけで、株式や債券、不動産などさまざまな資産に投資ができるため、特定の資産が大きく値下がりしたとしても、他の資産の値動きで資産全体の損失をカバーしやすい。

資産を大きく増やしたいという人よりも、手堅くコツコツと資産を成長させたいという方に向いている。

世界中の経済の成長を取り入れて資産を増やしていきたいという方は、世界株や先進国株に連動するインデックスファンドがおすすめだ。

日本だけでなく世界の経済の成長に手軽に投資できるため、長期的に大きなリターンも期待できる。

複数のファンドに分けて投資を行うことで、自分の理想とするポートフォリオを設計することも可能だ。

ファンドラップ(ラップ口座)を利用した投資一任運用プラン

「自分で運用するのは手間だからプロに運用をすべて任せたい」という方は、ファンドラップ(ラップ口座)と呼ばれる運用商品などの投資一任運用商品もおすすめだ。

ファンドラップとは、金融機関が顧客の投資に対する考え方をヒアリングした上で、運用ニーズや投資意向に合わせた投資プランを提案し、顧客に代わって運用を行うというサービスだ。

運用期間中のリバランスや管理も専門家に任せられるため、定期的に資産をチェックする手間なども省ける。

数百万円〜などまとまった金額から申し込みできるサービスが多いため、少額から運用したいという方にはあまり適していない。

また、投資信託やETFなどに投資して自分で運用する場合と比べて、運用時のコストが大きくなりやすいのも特徴だ。

運用コストはあまり気にしない、自分で運用するのではなくプロに任せたい、と考える方に適したサービスだと言える。

保険を活用した公的年金に上乗せする運用プラン

万一の事態に備えつつ、将来受け取る年金額に上乗せする形でお金を受け取りたいと考えている方は、個人年金保険での資産運用もおすすめだ。

個人年金保険は、将来受け取る年金を保険で準備できる保険商品で、契約時に決めた年齢になったら年金が支払われる。

個人年金で受け取れる年金には、確定年金・有期年金・終身年金の3つの種類があるため、自分のニーズに適した商品を選ぶと良いだろう。

いずれも、年金支払い期間前の保険料払込期間中に被保険者が死亡した場合は、払込保険料相当額が死亡給付金という形で受取人に支払われる。

また、資産運用目的で保険に加入する場合は、保険金額や解約返戻金が運用成績によって変動する変額保険も適しているかもしれない。

運用成績によっては、払い込んだ保険料よりも受け取る保険金や解約返戻金が大きく増える可能性もある。

老後の資産運用のおすすめの相談先は?

老後の資産運用に関する相談先はどこが良い? 資産運用ナビ

老後に向けて資産運用を始める場合は、資産運用の専門家からのアドバイスを受けるのを推奨する。

ここでは、専門家に相談すべき理由や、おすすめの相談先について解説していく。

老後世代の資産運用における専門家の重要性

老後に向けた資産運用では、今後のライフイベントに伴う支出や日常の生活費、公的年金等の収入など収入・支出に関する項目をしっかりと把握した上で、資産計画を立てることが重要だ。

老後に向けてどのくらい貯金を準備すれば良いか正確に判断できない、という方は、資産運用の専門家に相談することで、緻密なシミュレーションに基づくアドバイスを受けられる。

専門家目線で現在の家計の状況を分析しつつ、将来に向けた運用プランのアドバイスを提供してもらえるため、まず何から始めたら良いかわからないという方も安心だ。

自分にぴったりの運用プランを知りたい、自分に適した運用商品を選びたい、という方は、ぜひ専門家に相談してみよう。

IFAの役割とメリット

資産運用についての相談先としておすすめなのは、顧客に対して中立的な立場でアドバイスを提供してくれる専門家だ。

IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)は、証券会社や銀行などの金融機関に所属していないため、公平な目線で顧客に必要な金融商品を判断してくれる。

会社の営業方針や販売ノルマ等に左右されず、顧客が本当に求める金融商品を提案・仲介してくれるため、安心して資産運用のサポートを任せられるだろう。

会社都合の転勤や異動も原則として発生しないため、長期的に信頼関係を築きやすいのもメリットだ。

豊富な知識と経験を有しているため、資産運用の不安や疑問にもすぐに答えてくれるという点も魅力的だ。

資産運用の専門家に相談するなら、ぜひIFAの活用を検討してみてはいかがだろうか。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法

IFAに資産運用の相談を依頼する際は、自分に合ったアドバイザー選びが重要だ。

自分の運用ニーズに適したアドバイザーを探すためには、IFA検索サービス「資産運用ナビ」の利用を推奨する。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」は、現在の住まいや年齢、金融資産などの自分に関する情報を入力するだけで、全国のIFAデータベースから自分に適したアドバイザーが自動で検索されるサービスだ。

どのような観点でアドバイザーを選べば良いかわからないという方にも簡単に利用できる。

検索されたアドバイザーの実績や経歴、得意分野などはプロフィールページからチェックできるため、納得の上で面談を申し込める点もメリットだ。

面談は全国どこでも対応可能で、オンラインでの面談にも対応している。

仕事や家事の合間など、隙間時間でもサクッと相談ができるため、なかなか資産運用に時間を割けないという忙しい方にもおすすめだ。

自分にぴったりのアドバイザーを探したいという方は、ぜひIFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用してみよう。

老後世代の資産運用はIFAに相談しよう

老後世代の資産運用はIFAに相談しよう 資産運用ナビ

準備すべき老後資金の金額は、老後に必要なる生活費や受け取れる退職金・公的年金の金額などによって異なる。

まずは、自分の老後の人生でどのくらいお金が必要となるかを洗い出して、毎月の不足分を計算してみよう。

老後に資金が不足してしまいそうな場合は、なるべく早く投資を始めたり、退職金などまとまったお金で運用したりするのを検討してみよう。

老後資金の準備を目的とした運用では、失敗しないためのポイントがいくつかあるため、あらかじめ運用の計画をきちんと立ててから始めるのも重要だ。

本記事では、老後に向けた資産形成のポイントや、初心者にもおすすめの具体的な運用プランなどを詳しく紹介した。

しかし、本記事で紹介した内容はあくまで一例であり、最適な運用プランは人によって異なる。

そのため、老後に向けた資産運用について疑問や不安がある場合は、専門家からアドバイスを受けるのがおすすめだ。

特に、金融機関から独立した存在であるIFAは、中立的な立場であなたに最適なアドバイスを長期にわたって提供してくれる。

資産運用を任せられるパートナーを見つけたいと考えている方は、IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用して、あなたにぴったりのアドバイザーを探してみよう。

老後に向けた資産運用に関するQ&A

老後に向けた資産運用に関するQ&A 資産運用ナビ

老後生活に必要な資産はどのくらいですか?

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、世帯主が60歳代および70歳代の世帯における平均的な金融資産保有額は下記のとおりとなっている。

 2人以上世帯単身世帯
60歳代2,026万円1,468万円
70歳代1,757万円1,529万円
出典:金融広報中央委員会「令和5年(2023年)家計の金融行動に関する世論調査」二人以上世帯・単身世帯

ただし、上記はあくまで平均値であり、実際にどのくらいの貯金が必要となるかは、その人の公的年金受給額や日常生活費の金額、将来のライフイベントにかかる支出などによって代わってくる。

そのため、老後生活に必要な貯金を把握するためには、将来必要となる支出の総額と老後に受け取れる公的年金等の収入の総額をそれぞれ算出し、不足額を求める必要がある。

上記の平均額はあくまでも参考値としてチェックしつつ、自分の世帯における必要貯金額を計算してみよう。

老後の資産運用におすすめの運用法を教えてください。

老後の資産運用では、安定的な運用がおすすめだ。

「長期・分散・積立」投資を実践することで、リスクを抑えつつ効率よく資産を運用できる。

長期投資は、少なくとも10年以上の長期目線を意識して運用を続けることで、複利効果を得つつ効果的に資産を増やせる投資方法だ。

長期間投資を継続することで、短期的に相場が下がったとしても、時間の経過と共に元の水準まで戻ることを待てるのもメリットだ。

また、分散投資を行えば、幅広い国や地域の金融商品に資産を分けることで、リスクを抑えて運用しやすくなる。

さらに、毎月など定期的に同じ銘柄を購入する積立投資は、購入単価を平準化しやすくなるというメリットを得られる。

老後資産を準備するためには、長期・分散・積立投資を行って、安定的かつ効率よく資産を増やしていこう。

老後の資産運用のために計画を立てる際、特に重要な点は何ですか?

老後の資金計画を立てる際は、突発的な支出にも余裕を持って対応できるよう、手元資金を十分に確保した上で、無理のない範囲で資産運用を行おう。

特に、老後は収入が少なくなりやすいため、資産のほとんどを運用に回してしまうと、運用がうまくいかなかった際に取り戻すのが難しくなってしまう。

資産を「すぐに使うお金や緊急時に備えるお金」「数年後に使う予定のあるお金」「当面使う予定のないお金」の3種類に分けた上で、当面使う予定のないお金を資産運用に回すようにしよう。

老後の資産運用を専門家に相談するメリットは何ですか?

老後に向けて資産運用を行う際は、自分のリスク許容度や運用目的に合わせた運用プランの策定や運用商品の選定が重要だ。

これから投資を始めるという方の中には、自分のリスク許容度がよくわからない、商品選びのポイントがよくわからない、などと悩む方も多いだろう。

そのような方は、資産運用の専門家に相談することで、自分のニーズに適した運用商品を選ぶためのアドバイスをもらうことができる。

特に、IFA(独立系資産運用アドバイザー)は、中立的な立場で資産運用に関するアドバイスを提供してくれるため、長期的に資産運用を任せられるパートナーを探している方にもおすすめだ。

自分にぴったりのIFAを探すためには、IFA検索サービス「資産運用ナビ」を利用してみよう。

老後に資産運用を始める際の最初のステップは何ですか?

資産運用を始める際には、目標金額を決めよう。

まず本文で触れたように「老後に必要となる生活費やライフイベントに伴う支出」を見積もる。

その金額から「退職金や公的年金などの収入」を差し引いた金額が、目標金額になる。

老後の資産運用によくある失敗例を教えてください。

高額な投資資金を無理に捻出して、積立投資を行った結果、長続きしないことがある。

投資は、金額的に無理のない範囲で行うようにしよう。

また退職金が入った際に、まとめて一括投資した直後に暴落し、大損害をこうむってしまうこともある。

このようなことを避けるために、退職金のような大金が手元に入ったときでも、投資タイミングを分けて投資をしよう。

積立投資をすれば、投資直後に暴落があった場合の損失も、資産のなかで暴落前の投資分だけに限定される。

老後の資産運用はどのくらいの期間続けるのが理想的ですか?

資産運用には年齢制限がないため、老後も可能な限り続けよう。

日本人の平均寿命は男性で81.05歳、女性では87.09歳だ。

しかし長生きすれば、生活資金などが枯渇し、経済的に困窮してしまう「長生きリスク」もある。

長生きすることにより生活費だけではなく、病気・ケガなどのリスクも高くなり、医療費・介護費がかさむ恐れもある。

可能な限り資産運用を続ければ、それらの費用に対する備えもできるだろう。

老後の資産運用で定期的な収入を得る方法はありますか?

株式や投資信託・ETFに投資することで、配当金や分配金が定期的な収入として受け取れる。

なかには、高配当株式や高配当投資信託・ETFなどの、配当金や分配金の利回りが高い金融商品もある。

このような金融商品では、高い配当金や分配金が、定期的に受け取れる。

しかしそのような金融商品は、成熟した企業の株式を投資対象にすることが多いため、価格の値上がりが見込みづらいものも多い。

また「高配当」と言われていても、経済状況によっては、無配になることもあるので気をつけよう。

老後の資産運用で積立投資を実践すると、どの程度のリターンが期待できますか?

資産運用で期待できるリターンは、一般的に年4〜6%ほどといわれることが多い。

しかし老後の資産運用では、投資資産のなかで、ローリターンでもローリスクな金融商品の割合を高めておいた方が無難だろう。

日本を含め先進国の多くは年2%のインフレ率を目指しているため、最低でもインフレ率を超えるリターンを狙わなければならない。

このため老後の資産運用では、ローリスク・ローリターンな金融商品の資産割合を高め、年3%以上のリターンを目指すべきだ。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

・本サイト「資産運用ナビ」はアドバイザーナビ株式会社が運営しております。
・本サイトに掲載される情報に関しては、最大限の注意を払っておりますが、金利、手数料、その他商品情報の完全な正確性や信頼性を保証するものではありません。
・本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

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