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4,000万円の貯金を貯めるには?効果的な貯金戦略と管理方法

この記事で解決できるお悩み
  • 4,000万円を貯金する方法が知りたい
  • 4,000万円の貯金を管理する方法がわからない
  • 4,000万円貯金するまでにかかる年数が知りたい

4,000万円の貯金があるのは全世帯中12.9%だ。中央値は1,032万円であるため、かなり豊富な金融資産を保有しているといってよいだろう。

4,000万円を貯めるには、景気や金利、また退職金や相続資産などさまざまなものが影響する。

そんな中、確実に貯蓄をしていくにはどうすればいいのだろうか。

この記事では、4,000万円の貯金を達成するための方法を解説する。

まずは、4,000万円を貯めている人の特徴を総務省のデータを紐解きながら見ていく。

その上で、貯金計画の立て方や節約の方法、資産管理について紹介する。

効果的に金融資産を増やしていくための相談先についてもまとめているため、参考にしてほしい。

大きな額の資金を着実に築くには、知識と準備が必要だ。

この記事で、賢いお金の貯め方を身につけ、資産作りに活かしていこう。

ある程度まとまった資金を運用したいと考えている方はぜひこちらもご覧いただきたい。

目次

4,000万円以上の貯金を持つ人の割合

はじめに、貯金4,000万円以上を達成している人にはどんな傾向があるのかを確認しよう。

年代・年収・世帯人数別に金融資産4,000万円を保有している世帯の割合と、それに対する見解をまとめた。

年代別貯金4,000万の割合

4,000万円を貯金している割合を年代に分けると、次のようになる。

貯金4,000万の割合(年代別)

 ~ 29歳0.7%
30歳~39歳1.7%
40歳~49歳5.7%
50歳~59歳10.5%
60歳~69歳18.6%
70歳~19.1%
小数点第二位以下は四捨五入
総務省統計局「2023年家計調査 貯蓄現在高,貯蓄・負債現在高の差額階級別世帯分布」を元に作成

20代は0.7%とごく僅かだが、歳を重ねると割合が増えていく。

トップは70歳以上19.1%、続いて60代18.6%と続いており、現役を退いた世代の貯金が多いことが分かる。

60代で割合が増えるのは、退職金の支給、住宅ローンの完済、子どもの独立で教育費の負担が減ったことなどが考えられる。

年収別貯金4,000万の割合

次に、4,000万円を貯金している割合を年収別で見てみよう。

貯金4,000万の割合(年収別)

~ 200万円未満5.6%
200万円~250万円7.1%
250万円~300万円8.3%
300万円~350万円12.2%
350万円~400万円13.1%
400万円~450万円15.3%
450万円~500万円13.3%
500万円~550万円11.6%
550万円~600万円10.9%
600万円~650万円9.5%
650万円~700万円11.4%
700万円~750万円10.9%
750万円~800万円9.6%
800万円~900万円11.8%
900万円~1,000万円15.6%
1,000万円~1,250万円14.9%
1,250万円~1,500万円19.1%
1,500万円~41.3%
小数点第二位以下は四捨五入
総務省統計局「2023年家計調査 貯蓄現在高,貯蓄・負債現在高の差額階級別世帯分布」を元に作成

収入が多いほど貯金をしやすいことから、4,000万円を保有する割合は年収に比例するというのは理解に難くない。

しかし、年収 200万円未満が5.6%、200万円〜250万円が7.1%と年収が低くても4,000万以上の貯金をしている世帯が一定数いる。

また、300万円から1,000万円の4,000万円保有割合は10%から16%で推移し、大きな差は見られない。

4,000万円を貯金している世帯はどの年収層にも一定数存在しているといえる。

世帯人数別貯金4,000万の割合

4,000万円を貯金している割合を世帯人数で分けてみると次のようになった。

貯金4,000万の割合(世帯人数別)

2人16.8%
3人12.7%
4人7.6%
5人3.9%
6人2.7%
7人5.8%
8人以上0.0%
小数点第二位以下は四捨五入
総務省統計局「2023年家計調査 貯蓄現在高,貯蓄・負債現在高の差額階級別世帯分布」を元に作成

4,000万円を保有する割合は、2人家族の貯蓄が16.8%と最も多くなっている。

7人の世帯を除けば、世帯人数が少ないほど割合は増えた。

世帯人数3人以上となると、子供がいる世帯が考えられる。

子供の教育費、住宅購入などさまざまなライフイベントがあり、貯蓄がしづらいといった傾向が考えられる。

4,000万円を効率的に貯金するためのコツ

4,000万円の貯金を達成するには、緻密な貯金計画を立てることが重要である。

ここでは、貯金効果を上げる手順や方法について解説する。

目標の設定と貯金計画の策定

まずは、何のために4,000万円が必要かを考えよう。

漠然とお金を貯めたいだけでは、モチベーションが保てない。

節約が大事と言われても、目標がないと苦しい節約になる。

将来の計画を明確にすることで、必要金額や貯蓄する期間が見えてくる。

実現したいことは、4,000万円あれば十分か、4,000万円では足りないかということもはっきりするだろう。

目標が定まれば、どのような方法で貯金していくかを考える。

計画を作る際は、企業の経営計画のようなイメージを持つと良い。

企業は、10年規模の長期計画、3年の中期計画、1年の短期計画と異なるスパンで経営を計画している。

その方法を家計に落とし込み、大小の計画を組み合わせ練っていく。

目標や計画は、家族や周囲と共有してほしい。

共有することで協力し合え、より実現を意識して行動できる。

家計収支の把握と支出の見直し

次に、家計簿をつけて収支の流れを把握していこう。

数字やメモが苦手な人は、家計簿アプリを利用してみるのも良い。

家計簿アプリの中には、銀行口座やクレジットカードと連携でき、自動的に家計簿をつけられるものもある。

収支が出揃ったら、同じ収入層の平均支出を見てほしい。

支出の目安を把握した上で、平均支出から超えている項目をピックアップし、重点的に見直す。

例えば、生活費なら本当に必要なものか見極める。

徒歩で移動できるところも、車を使っていないか。

車以外で移動できないか、検討してみる。

根本的に車を手放し、カーシェアリングを利用するということも考えても良いだろう。

他にも保険料や、スマホ代といった固定費なら、一度見直すだけで節約効果が大きい。

サブスプリクションサービスにも注意してほしい。

月額料金さえ払えば、使い放題であり便利だが、利用を続けると大きな額になることもある。

使用頻度と費用対効果を考えて、定期的に精査する機会を設けよう。

自動積立やボーナス収入の活用

貯金は、自助努力だけだと限界がある。

無理な節約は、ストレスとなりその反動で散財につながることも考えられるため、自動的に貯金できる仕組みをつくることも意識してほしい。

貯金を増やすには、収入時にどれだけあらかじめ確保できるのかが、カギを握る。

そこで、銀行のサービスや資産作りの制度を上手く活用しよう。

自動積立定期預金は、毎月指定した日に普通預金から定期預金へ自動的に振替ができるサービスだ。

給与を受け取るタイミングで自動積立ができるように手続きしておけば、手間なく自然と貯金ができる。

つみたてNISAやiDeCoで運用するのも効果的だ。

非課税で運用ができ、大きく資産を増やす期待もできるためメリットは大きい。

ボーナスは、臨時でつかえる支出ではなく、臨時貯蓄として捉えよう。

できれば全額を貯金したい。

全額が難しい場合でも、「ボーナスの50%は貯金する」とあらかじめどう取り扱うかルールを決めておこう。

4,000万円の貯金を管理するポイント

続いて4,000万円の貯金をしながら、上手く管理する方法を紹介する。

  • 口座の分散管理
  • 緊急資金の確保
  • 投資の活用

それぞれ順にみていこう。

目的に応じた口座の分散管理

貯まってきた資金は、生活用口座と貯蓄用口座に分けて管理しよう。

1つの口座でやりくりをすると、貯金するお金と使ってもよいお金の区切りが曖昧になる。

額面上たくさんの資金があるように見え、結果的にお金を使いすぎてしまう。

思うように貯金できない原因になりかねない。そのため、収入から先に貯金分を分けておき、使える金額を認識できるようにしてほしい。

貯蓄用に入った資金は、すぐに崩せないようにするのも貯めるコツだ。

例えば、

  • 定期預金にする
  • 会社の財形貯蓄にする
  • 積立の保険を活用する

などが考えられる。

手続きに必要な書類や通帳は、手の届かないところに保管するといった物理的な煩わしさを作り出すのも有効だ。

目標額を貯金するには、自分が意識するだけでなく、お金が貯まる環境を整えていくことも大切である。

将来の出費と緊急資金の確保

できるだけ多くの資金を貯金していきたいものだが、いざと言うときの資金確保も必要だ。

今後のライフイベントを考慮しながら、おおよその特別費を事前に振り分け予算を組んでおこう。

あらかじめ支出を想定しておくことで、「こんなに出費してしまった」という精神的なダメージも軽減できる。

それでも、自然災害や感染症拡大など想定外の事態は考えられる。

したがって、生活防衛費も併せて確保しておきたい。

生活費の6か月分は、すぐに使えるよう準備しておこう。

普段の生活口座と分けておくと、知らず知らずのうちに使い込んでしまうのを回避できる。

急な支出が必要なときに対処し、生活の安定を図るのは、貯金計画を妨げないためにも非常に重要だ。

また、一定の資産を確保することで、転職や副業、投資など思い切ったチャレンジもできる。

前向きな行動を適切なタイミングで行うためにも、緊急資金の確保は効果的だ。

投資を活用した金融資産の運用

貯蓄用口座に貯まった資金の一部を、投資に回すことも考えてみよう。

現在は低金利が続いている。口座に入れっぱなしにしておくだけでは、資産は増えない。

それどころか、インフレで預金の価値が減ってしまうリスクもある。

しばらく使わない資金には働いてもらい、効率的に資産を増やす手助けをしてもらおう。

4,000万円の資金を作るのに検討したい投資方法は、以下の通りだ。

株式

株式は銘柄が多く、リスクの幅も広くなっている。自分のリスク許容度に合わせて選べ、自由度が高い。

配当・株主優待両面のメリットがある点も強みだ。特に配当は、再投資することで、複利効果を高められる。

投資信託

運用の専門家が運用を行うため、投資先の分析や選定の手間が省ける。複数の資産や地域に投資をするので、1つの商品を選ぶだけで分散投資が可能だ。

積立投資にも対応しており、毎月一定の金額を貯金するように資産を増やしていける。

リート

不動産を間接的に所有する方法だ。現物の不動産のように多額の資金や面倒な管理が不要で、気軽に運用ができる。

さまざまな不動産に投資するので、分散投資が叶う。証券取引所に上場しているため、株式と同様、自由に売買することができる。

4,000万円を貯金する方法や管理するポイントは誰に相談するべき?

4,000万円を貯金するための方法を解説してきたが、人によって取れるリスクや最適な方法は異なる。

目標の達成や管理は、専門家への相談をするのも1つの方法だ。

客観的な意見や助言を聞き、自分の理解度を再確認することで、より効果的な貯金計画を立てることができる。

資産作りの相談先としては、次のようなものがある。

ファイナンシャルプランナー(FP)

ファイナンシャルプランナーは、お金に関する幅広い問題に対応できる専門家だ。

貯蓄方法を始めとする家計管理やライフプランの作成など、お金に関するあらゆる相談に応じることができる。

顧客一人ひとりの収入や資産状況を詳しく把握したうえで、最新の情報に基づいた効果的なプランを提案することが可能だ。

お金の計画は、自分1人や家族だけでは、主観的・対立的になってしまうことがある。

そんなときに、プロの第三者の意見があれば、状況を客観視し冷静に判断ができるだろう。

ただし、ファイナンシャルプランナーの資格だけでは、対応範囲に限りがあり、投資商品の売買はできない。

一般的な投資の仕組みを説明することはできるが、具体的な商品紹介や組み合わせを提案することはできない。

銀行の相談窓口

銀行は、給与の受け取り、振り込み、 住宅ローンなどで利用する機会が多く 身近な存在だ。

規模が大きく、おおよその雰囲気も分かり安心感もある。

支店が全国各地にあり、気軽に来店し相談しやすいだろう。 

お金にまつわるサービスを包括的に扱っているため、すべてまとめて相談できるのが強みだ。

一方、投資を検討する場合、扱う商品は投資信託、外貨預金、債券に限られ、株式の取り扱いはできない。

自社や自社グループの銘柄が中心で、選択肢が狭まる可能性がある。

また、担当者の異動・転勤があり、長い期間1人が一貫して相談に応じることができない。

引継ぎはあるものの、イチから関係構築をする必要がある。

「資産運用ナビ」の利用

資産計画はIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に相談するのも良い。

IFAは、投資の相談や金融商品の提案を行う専門家だ。投資や運用などお金を育てる面に強みを持っている。

お金に関する悩みや希望をヒアリングし、ひとり1人に合った資産の作り方を提案する点はFPに近い。

FPとの違いは、次のような点が挙げられる。

  • 特定の金融機関に属していない
  • 金融商品の売買ができる

金融機関の販売ノルマや営業方針などのしがらみがないため、中立の立場で、顧客に寄り添ったアドバイスができる。

複数の金融機関と提携しているので、販売会社の垣根を超えたフレキシブルな提案が可能だ。

相談から商品の購入まで一貫したサポートができるのも安心だ。

自分に合ったIFA探しで活用したいのが「資産運用ナビ」だ。

全国のIFAを検索できるプラットフォームで、年代や地域、悩みを入力するだけで、あなたに最適なアドバイザーが提案される。

紹介された IFA のプロフィールには、経歴・保有資格・運用方針などが掲載され、どのような人物かを確認できる。 

様々な判断材料を得ながら検討ができるため、自分が最も重視するポイントに合った担当者を見つけやすい。

気になったIFA には、そのまま直接相談依頼が可能だ。

将来の豊かな資産づくりにおける賢明なアドバイザー探しの選択肢として、ぜひ活用いただきたい。

4,000万円の貯金は投資で加速させよう

この記事では、4,000万円を効果的に貯金する方法について解説した。

4,000万円の貯金を持つ人の割合は、年代や収入によって異なるが、どの層にも存在する。

そのため、4,000万円の貯金を達成するためのポイントとして、節約や貯蓄環境を整えることが重要だと述べた。

さらに、4,000万円の貯金達成には投資も検討するべきだと紹介した。

貯蓄や投資が大事とわかっていても、中々取り組めない方は、専門家への相談をおすすめする。

貯金を増やすためには、信頼できる相談相手を見つけることが重要だ。

中でも、IFAは、中立の立場であなたを長期的にサポートできる。

IFAという専門家の知見を積極的に活用し、貯金4,000万円達成に向けて最短ルートを歩んで欲しい。

4,000万円の貯金に関するQ&A

4,000万円貯金するには何年かかりますか?

貯金だけで4,000万円貯めようとすると、月10万円、年間120万円のペースで約34年かかる。

目標金額までの期間を短縮するには、投資が効果的だ。

毎月10万円の積立で年利5%で運用すれば、約1,700万円の運用益を得られる。

4,000万の貯金は、おおよそ20年で達成できる。(※)

年利5%は高配当銘柄やリート、投資信託を厳選し、きちんとポートフォリオを組むことで、達成できる可能性は十分考えられる。

※税金・手数料等を考慮せず、複利で計算

4,000万円を安全に管理する方法を教えてください。

貯金、生活資金、緊急資金をしっかり分けて資産を築いていこう。

特に、緊急資金は余裕を持って確保しておくことで、貯金を計画通りに進められる。

貯金の一部は、新NISAやiDeCoで投資を行うのも良い。

非課税の恩恵を受けながら、より貯蓄効果を高められる。

60歳で4,000万円以上の貯金をしている割合はどのくらいですか?

60歳代で貯蓄4,000万円以上の世帯は、全体の約19%だ。

おおよそ5世帯に1世帯が貯蓄4,000万円以上を保有している。

一方で、貯金200万未満の割合も12%を占めており、貯蓄ができてない世帯も存在する。

貯金額の両極化がみられることから、計画的に老後資金を準備することが大切だといえる。

貯金が4,000万円を超えたらどうしたらいいですか?

4,000万円の一部を資産運用するのがおすすめだ。

投資をすれば、より資産を拡大させながら、現金の価値が減ってしまうインフレリスクに備えられる。

運用を行う際は、リスク管理を厳格に行いつつ幅広く投資対象を選ぼう。

判断が難しい場合は「資産運用ナビ」を活用し、IFAに相談することも可能だ。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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