不動産投資と株式投資は、どちらも人気のある投資手法である。
しかし、どちらの投資手法が自分にあっているのか分からず、なかなか手を出せずにいる方もいるのではないだろうか。
不動産投資は初期費用が高くなる傾向があるが、順調にいくと安定した家賃収入が入るというメリットがある。
一方株式投資は、不動産投資と比べると初期費用は安く、短期間でリターンを得られる可能性がある。
本記事では、不動産投資と株式投資の違いについて解説していく。これから投資を始めようと考えている方は是非参考にしていただきたい。
不動産投資と株式投資の違い
初めに、不動産投資と株式投資の違いについて解説していく。
リターンが異なる
不動産投資と株式投資ではリターンが異なる。
投資における利益は、保有していた資産を売却することによって得られるキャピタルゲインと、株の配当金や不動産の家賃収入など継続的に受け取れる収益であるインカムゲインに分類される。
キャピタルゲインはどちらの投資手法でも、購入時よりも高い金額で売却することができれば得ることが可能だ。
インカムゲインは、株式投資では配当金、不動産投資では毎月の家賃収入が該当する。
毎月入ってくる家賃に対して、株式の配当は年に1度か2度である場合が多い。
一般的には、不動産投資はインカムゲイン、株式投資はキャピタルゲインを目的として投資する場合が多いため、期待できるリターンの性質が異なる点には留意が必要だ。
流動性が異なる
不動産投資と株式投資とでは、流動性にも大きな違いがある。
不動産投資は、売り手と買い手が直接やりとりをする相対取引であるため、売買に時間がかるケースが多い。
物件の状態や立地によって迅速に売り先が見つからない場合もあるため、流動性が低いといえる。
一方株式は、株式市場を通して購入・売却ができるため、流動性が高い。
例えば、国内株式であれば、取引所が開いていれば即日売買が可能であり、数日で現金化することができる。
投資方法が異なる
投資方法にも違いがある。
不動産投資は先述の通り、売り手と買い手が直接やりとりをする相対取引であり、直接売買契約を結ぶ。
売り手と買い手が条件を出し合い、合意をすれば取引成立だ。
一方、株式投資は、株式市場を通して売買を行うことができる。
証券会社で口座を開き、入金すれば即日でも株式を購入することが可能なのである。
情報量が異なる
情報量も不動産投資と株式投資で大きく異なる。
株式投資における情報、いわゆる企業のIR情報や時事問題などはインターネット上で閲覧することが可能だ。
個人投資家間では情報は比較的フラットなのである。
一方で、不動産投資は不動産会社を通して購入するケースが多いため、インターネット上に乗っている情報は限られている。
不動産投資と株式投資とでは、個人が入手できる情報量が異なるため、プロに頼らず独力で投資する方は注意が必要だ。
株式投資と比較した不動産投資のメリット
次に、株式投資と比較した不動産投資のメリットについて解説していく。
レバレッジを活用できる
不動産投資のメリットとしては、レバレッジを活用できる点が挙げられる。
不動産投資では初期費用に数百万円以上要することもあるため、金融機関の不動産投資ローンを活用するケースがほとんどだ。
借主である投資家自身の収入状況や借り入れ状況などから融資の年数や上限額がそれぞれ設定される。
金融機関から評価を得やすい物件のスペックや、借主自身の評価であれば、少ない元手資金で大きな金額での運用が可能だ。
資産価値の変動が緩やか
株式投資に比べ、不動産投資は物件価格の変動が緩やかである。
不動産の価格変動は基本的には年単位となる。株式投資では毎日値動きがあるため、資産価値が急落してしまうリスクもある。
不動産投資では、大きな利益を短期間で得ることは難しいが、大きな損出を出すことも少ないだろう。
株式投資と比較して、安定した投資ができることは不動産投資のメリットだ。
団体信用生命保険の安心感
団体信用生命保険とは、ローンの返済中に契約者が死亡したり高度障害状態に陥ったりした場合、保険金によって残りのローンが弁済される保険のことである。
団体信用生命保険に加入していれば、不測の事態でローンを返済できなくなっても、生命保険会社から金融機関に支払われる保険金によって残債務が返済される。
つまり、残債務なしで資産である不動産を家族に残すことができるのだ。
不動産投資ローンであれば、収益用不動産が残るため、家族はその物件を賃貸して賃料収入、もしくは不動産を売却することでまとまった資金を得ることが可能だ。
このような保険があるのは不動産投資ならではのメリットと言えるだろう。
株式投資と比較した不動産投資のデメリット
次に、株式投資と比較した不動産投資のデメリットについて解説していく。
すぐに投資できない
すぐに投資できないことは不動産投資のデメリットだ。
すぐに投資できない理由は、物件の調査、売買価格の交渉、契約、残金決済という流れで不動産購入の手続きが行われるからである。
また、不動産を購入するためにローンを利用する場合には審査にも時間がかかるだろう。
既述のとおり、株式投資は口座を開き入金すれば即日でも株式を購入することが可能だ。
株式投資と比べて投資までに要する時間が多いことは、不動産投資のデメリットである。
定期的な支出が発生する
定期的な支出が発生するのも不動産投資のデメリットだろう。
主な支出は管理費や修繕費、固定資産税などが挙げられる。
管理費は主に管理を委託する専門の管理会社支払う費用であり、依頼する内容にもよるが賃料収入の5%程度と言われている。
固定資産税は、不動産を保有していると発生する税金のことであり、都市部であれば都市計画税も発生する。
固定資産税・都市計画税合わせて通常 1.7%ほど掛かると言われているため、年間で賃料収入1割前後は定期的な支出があるだろう。
現物資産が故に、定期的に支出がある点では不動産投資のデメリットと言える。
短期的な利益は見込めない
不動産投資は、インカムゲインである家賃収入をメインとする運用が中心であるため、短期的な利益は見込めないだろう。
また、仮に短期的に売却益を得られてとしても、実際に物件を売却して現金化するまでに時間がかかるため、売却資金を他の資産に投資できない機会損失が発生する可能性も考えられる。
まとめ
不動産投資と株式投資ではそれぞれ、メリットとデメリットが存在する。
不動産投資は長期の資産形成に強みがある。一方で株式投資は短期間で利益を出しやすいと言える。
どちらの投資方法が向いているかは、個人の投資目的によるため一概には言えないであろう。
投資を始めることを検討している方は不動産投資と株式投資を比較してみて、自分にあった方に投資してみてはいかがだろうか。
そのうえで、不安や疑問があるなら、資産運用アドバイザーに相談することをおすすめする。
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